幻想魔伝
□拾い物
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「只今帰りました。」
手に買い物した物を抱えて家の玄関を開けると、ニッコリと笑顔で振り返った朔羅に笑顔を返して荷物を渡す。
『お帰り!悟浄さんなら街に出掛けた…ι』
苦笑いを浮かべて八戒から受け取った荷物の整理を始めた朔羅。
そして悟浄が居ないからと二人で簡単に夕飯を済ませ八戒は珈琲を啜りながら本を読んでいた。
朔羅もテレビを観ていたが、それを消すと座っていたソファから立ち上がり八戒の方に向くと声を掛けた。
『私、お風呂入って来るね。』
そう言うと朔羅は着替えを取りに自分の部屋へ消えて行った。
それを八戒は、ごゆっくり。と声を掛けて朔羅の消えた方を見つめた。
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