私とみんなの普通の日常
□王者の秘密のお姫様
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「うー…やっと教室ついた…」
だいぶ早く来たはずなのに、教室に来ると結構たくさん人がいた。
「わ………」
すご、銀髪…綺麗な色…。
「っと、そうじゃなくて自分の席…あれ、どこでもいいみたい…」
うん、じゃあ窓際の席にしようかな。あ、1番後ろ空いてる…あそこでいいや。
カタリ、椅子を引いて座ると、前に座っている女の子がこっちを振り向いた。
「ねっねっ!あたし笹原ゆう!よろしくね!」
「笹原さん?よろしく。私は八重すずほだよ」
「じゃあすずちゃんだね!あたしのことはあだ名とかでいいよ!」
「あだ名?うーん…じゃあゆんちゃんでもいいかな?」
ふんわり、できるだけ優しく微笑むと、ゆんちゃんはぱああっと顔を輝かせた。
「うんっ!えへへ、嬉しいなぁ!さっそくお友達ゲット!」
うん、とっても可愛い。
「ふふ、ゆんちゃん可愛い。私も嬉しいよ、ゆんちゃんみたいな可愛いお友達ができて」
「えっやだすずちゃんったら!あたしよりすずちゃんの方が可愛いに決まってるじゃんか!だってそんなに優しく笑えるんだよ!?もう素敵すぎるー!」
「え、ええ?うーん…ありがとう?ふふ、面白いね、ゆんちゃんって」
これからもずっと仲良くしてくれると嬉しいなぁ。
「あ、そうだ。ゆんちゃん」
「うん?なぁに?」
「今日の入学式終わったら、私のお母さんお仕事あるから一緒に遊びたいなー…なんて」
「ぜんっぜんいいよ!むしろ大歓迎!キャー!嬉しい!」
こんなに喜んでくれると思わなくってびっくりした。
「ふふっ楽しみだね」
「うん!」
とっても可愛いお友達ができて、入学初日から凄く素敵。
これから毎日ここで過ごすんだと思うと、なんだか胸が高鳴った気がした。