番外編・リクエスト

□妹さんを俺にください
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「おかえりあゆみーっ!って、お前誰だ?」

「初めまして、赤司征十郎といいます。端的に言えばあゆみさんの彼氏です」

「……………はぁぁぁああああ!?」

「みや兄うるさい!近所迷惑だからやめて!ほら中入った入った」


顎が外れそうなみや兄とさっきとは打って変わって涼しい顔の征十郎の背中をぐいぐいと押して中に入る。
リビングまで2人を押し込んでお茶をいれる。


「はい、2人とも、お茶」

「お、おお、サンキュ」

「ありがとう、あゆみ」


ちらっとみや兄を見てみると、冷や汗が凄かった。


「それで、本題ですがお兄さん。妹さんを俺にください」

「くっ!無駄に爽やかだな少年…!あゆみ!」

「え!?なに!?」

「お前はこの少年の彼女になってから幸せか!」


何を突然私に振るんだ馬鹿兄貴め!


「〜〜〜〜 っ!幸せだよ!恥ずかしいこと聞くな馬鹿!」


絶対顔真っ赤だよ今!
征十郎がガン見してるんだけど!
どうしてくれるよ馬鹿兄貴!


「っもう!みや兄、結局認めてくれるの!?くれないの!?」

「くっ………!ぐぬぬぬ……っ赤司くん!」

「!?はい」

「ものっすごく嫌だけど!妹を頼む!すっげぇ不本意だけどな!」


それが妹を送り出す(?)態度か。
救いようのないシスコンめ。


「ありがとうございます、お兄さん」


爽やかに笑う征十郎に、みや兄は負けたようだった。
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