成り代わり的MY LIFE

□心美しき大空の君
4ページ/5ページ

私が生まれてから3年が経ちました。
乳幼児期は本当に黒歴史だよ、うん。まさか記憶ある状態でオムツとかなんやら…もう思い出さないようにしよう。

そんな私は、今や家族が大好きになりました。
お母さんは優しくて美人さんで、お父さんは滅多に帰ってこないけど、私をすっごく可愛がってくれるから、愛されてるなぁって思えるし。


「ゆのちゃーん、ごはんよー」

「はぁーい。今いくー」


さすがにはーい!なんてよい子のお返事はできないな。
これでも一応前世で大学生やってたし。中学生くらいならできたかもしれないけど。


「おかーさん、今日のごはん、なに?」

「今日はねぇ、グラタンよ!熱いからゆのちゃんは少し冷ましてから食べようね」

「うん」


にこにこ笑うお母さんはやっぱり綺麗。
お母さんは、私を生んで、お母さんになってもなんだか少女のような雰囲気を絶やさない。
可愛い人だなぁ。


「ふー…ふー…」

「ふふっゆのちゃんったら可愛いわねぇ」


可愛くないよ、お母さんよりは確実に。
お母さんもお父さんも親馬鹿なんだもんなぁ。


「おいしいよ、おかーさん」

「まぁ本当?嬉しいわぁ」


本当に嬉しそうに笑うお母さん。
なんだか私も嬉しくなる。




「ごちそーさまでした」

「はいお粗末様でした」

「かたづけは私がするから、おかーさんは休んでていいよ」

「あらまぁありがとう」


いつものことなのにお母さんはその度にお礼を言う。
それがなんだかくすぐったくて、ついつい照れたように笑ってしまう。
それを見たお母さんも一緒になって笑う。

新しい人生も、とっても幸せだ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ