成り代わり的MY LIFE
□心美しき大空の君
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私が生まれてから3年が経ちました。
乳幼児期は本当に黒歴史だよ、うん。まさか記憶ある状態でオムツとかなんやら…もう思い出さないようにしよう。
そんな私は、今や家族が大好きになりました。
お母さんは優しくて美人さんで、お父さんは滅多に帰ってこないけど、私をすっごく可愛がってくれるから、愛されてるなぁって思えるし。
「ゆのちゃーん、ごはんよー」
「はぁーい。今いくー」
さすがにはーい!なんてよい子のお返事はできないな。
これでも一応前世で大学生やってたし。中学生くらいならできたかもしれないけど。
「おかーさん、今日のごはん、なに?」
「今日はねぇ、グラタンよ!熱いからゆのちゃんは少し冷ましてから食べようね」
「うん」
にこにこ笑うお母さんはやっぱり綺麗。
お母さんは、私を生んで、お母さんになってもなんだか少女のような雰囲気を絶やさない。
可愛い人だなぁ。
「ふー…ふー…」
「ふふっゆのちゃんったら可愛いわねぇ」
可愛くないよ、お母さんよりは確実に。
お母さんもお父さんも親馬鹿なんだもんなぁ。
「おいしいよ、おかーさん」
「まぁ本当?嬉しいわぁ」
本当に嬉しそうに笑うお母さん。
なんだか私も嬉しくなる。
「ごちそーさまでした」
「はいお粗末様でした」
「かたづけは私がするから、おかーさんは休んでていいよ」
「あらまぁありがとう」
いつものことなのにお母さんはその度にお礼を言う。
それがなんだかくすぐったくて、ついつい照れたように笑ってしまう。
それを見たお母さんも一緒になって笑う。
新しい人生も、とっても幸せだ。