番外編・リクエスト
□妹さんを俺にください
1ページ/4ページ
これは私が赤司征十郎と恋人になって、2ヶ月程たった頃のこと。
この時赤司はまだ一人称が俺だった。あ、どうでもいい?
「あゆみ」
「ん?なに?」
「お兄さんに挨拶に行こうと思うんだが」
「………はっ?みや兄に!?」
正直色々危なそうなんだけど!?
「君のお兄さんが重度のシスコンなのは分かってる。でもだからこそちゃんと言っておかないといけないと思って」
「んー…まぁ隠し通すのも無理あるもんねぇ…うん、分かった。じゃあ今週末ね」
「ありがとう。さて、休憩は終わりだ、練習再開!」
………って、休憩時間に何言い出してんだ私の彼氏さんは。
そしてやってきました週末午後!
「ねぇ征十郎、大丈夫?」
「何がだい?」
「冷や汗」
そう。珍しくあの赤司征十郎が冷や汗をかいているのだ。
見てるこっちが恐ろしい。
「まーそう緊張しなさんな。みや兄シスコンだけどそれ以外は普通だし、シスコン抜けばただのバスケ馬鹿だから」
「……うん、ありがとう」
ぽんぽんと背中を軽く叩いて、玄関のドアを開けた。