operation!
□非公開模擬戦
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風間が換装し三雲に申し込んだ模擬戦。
当然正隊員同士の模擬戦は問題ない。
訓練生たちもざわつく。
「いきなり何を言い出すんだ風間さん。
また城戸司令の命令か?」
嵐山は警戒して風間へ問い掛ける。
「三雲は正隊員だろう?
俺と模擬戦をする分にはなんの問題もない
訓練室に入れ、三雲
お前の実力を見せてもらう」
三雲を見て、そう指示をする。
「無理に受ける必要はないぞ三雲くん」
嵐山がフォローする。
勿論個人間の模擬戦は強制ではない。
「模擬戦を申し込むのは自由だけどそれを強要することはできない。
相手が悪かったり、状況が悪い時は階級に関係なく断れるわ
蒼也もそれは承知の上でしょう?」
考え込みながら風間に問い掛ける奏に、風間は
「勿論です。俺は別に無理強いしてこいつと戦いたいわけじゃない」
何を考えたのか三雲は手を握り締めると風間を見据えた。
「受けます。
やりましょう模擬戦」
その返答に隣に立っていた烏丸を筆頭に嵐山も奏も遊真も意外そうに彼を見る。
木虎は呆れたようにそれを見下ろしていた。
訓練生は興味津々に訓練室のほうを見る。が、
「はいはい。終わった人はラウンジで休憩しよう」
パンパンと注意を引くように手を叩き、時枝が訓練生を誘導し人目を遠ざけた。
そういう細かな気遣いは嵐山隊でも周りを見てエースである木虎や嵐山のフォロー、援護をしている所以である。
「おれは見ててもいい?」
と遊真は嵐山に許可を取る。
当然
「勿論だ」
と、許可を出した。
「今のお前じゃ勝てないぞ」
分かりきった忠告を三雲にする烏丸。
それは三雲自身分かっており、すぐに
「わかってます」
と、そう返答した。
「無理はするなよ」
師匠としての烏丸の忠告。
当然トリオン体での戦闘で怪我をすることもないし、訓練室であるためトリオンは無制限。
上限はあれどトリオン体が破壊されない限りは減る事はない。
普通のブースで模擬戦をするよりも好条件なのは確かだ。
それは風間にも言えることだが。
「はい!」
そして三雲と風間が訓練室へ入る。
『模擬戦開始』
と本日の機材担当の諏訪隊、堤が告げる。
風間はスコーピオン。
対する三雲はレイガストを起動している。
*