operation!
□正式入隊日
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1/8 ボーダー本部。
そこには多くの中学生や高校生といった少年少女が集まっていた。
────小講堂
ザワザワと少し広めの講堂。
少女たちが舞台の前に整列し話している。
そのとき、
カツンッ
と舞台から足音が響く。
ピタリと先程までの喧騒が徐々に小さくなる。
ヴヴッとマイクのスイッチの入る音と共に舞台の中心に女性が立つ。
「はじめまして。オペレーター長の広瀬奏よ。
一応貴方達オペレーター志望の直属の上司となるからよろしくね。
まずは、入隊おめでとう。
今年はオペレーター希望が多くて嬉しいわ」
そこでニッコリと奏は笑い、段下を見渡す。
「そう緊張しないで頂戴。何も今すぐに隊員をオペレートするわけじゃないわ。今日からあなた達は本日入隊の訓練生、C級隊員同様にオペレーターの訓練生として雑務などをしながら機械の扱い、オペレーティングシステムの内容理解などをしてもらった後、隊に配属、って言う形になるわ。勿論、その間に他の隊からスカウトが来るかもしれない。それは貴方達個人のオペレーターとしてのスキル次第。
忘れないで欲しいのは隊員たちは貴方達のオペレートを頼りに戦うってことよ。
命を預かってるようなものだから、生半可な気持ちではやらないで頂戴」
説明を軽くした後、途端に真剣な顔をする彼女に少女たちは唾を飲み込む。
「そう硬くならないで。失敗しても次がある。今はね、正隊員としてなる前に、必要なスキルを身につけることが大切よ。
さて、長々と話して貴方達を脅かしても仕方ないから、ここからは嵐山隊オペレーター綾辻を筆頭に有志の現役正オペレーターに任せるわ」
壇上に綾辻が上がると
「嵐山隊の綾辻オペレーターだ!」
とまたざわざわとし、目を輝かせる少女たち。
「最後に」
凛と空気を締めるように声が響く。
「貴方達と戦える日を楽しみにしてるわ。わたし達と三門市の為に戦ってくれる決意をしてくれてありがとう」
ビッと敬礼をし微笑むと舞台袖へ向かう。
ふう、と息を吐き綾辻が引き継いだのを確認すると次に向かうは大講堂。
ガチャリ、と小さく音を立てて開けると
「君たちと戦える日を待っている」
と忍田が壇上で敬礼をしているところだった。
大講堂は隊員、つまり戦闘員志望の人間。
先とは違い男女が入り交じっていた。
忍田が舞台袖へ戻るとオペレーターの時と同様に嵐山が仕切る。
見覚えのある白髪頭の少年を確認し、安堵する。
その様子を見て攻撃手と銃手の所へ見学をするかと思考していると
「奏さーん!」
と嵐山が呼ぶ声が聞こえた。
どうやら手招きをしているので呼んでいるらしい。
「今年はラッキーだな!この人は広瀬オペレーター長だ。
君たちC級隊員が任務があったときはこの人が本部所属のC級隊員全員をオペレートすることになってる」
と嵐山が説明をする。
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