operation!

□正式入隊日
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そうこうしていると訓練室に到着する。

「さあ到着だ。まず最初の訓練は

対近界戦闘訓練だ
仮想戦闘モードの部屋の中でボーダーの蓄積データから再現された近界民と戦ってもらう」

広い空間が広がる部屋。

訓練生たちはいきなりかと驚きと戸惑う。

「私の時もいきなりこれだったわ」

「僕の時も…」

「まぁ、これで大体適性がわかるもの。
これでビビって戦えない様じゃ余り戦闘には向いてないわね」

奏が苦笑する。

「仮入隊の間に体験した者いると思うが仮想戦闘モードではトリオン切れはない。
怪我もしないから思いっきり戦ってくれ」

そして
訓練室内に大きなものが出現する。
キィイイインと高い音と共に出てくる。
戦闘経験のある者であれば「初心者レベル」と言われても過言ではない相手である。
あまり反撃のしない捕獲型トリオン兵、バムスター。

5分の制限時間で倒しきれるか、また、正確な戦闘をできるかとのことがデータとなる。

次々に戦闘していくが殆どのものが時間ギリギリであった。

「初めてなら一分切れればいい方ね」

「そうねー……初めてなら、ね」

そんな中、

『2号室終了 記録58秒』

「一分切った!」

「すげー!」

先程の中で一番ポイントの高かった訓練生、
甲田がトップでいた。

「58秒、まあまあね」

「甲田は仮入隊の間に何度かやってるから上手く立ち廻れればもう少しタイムが縮む筈なンだけれどねぇ…」

まあまあと言っている木虎自身は9秒。

訓練室の操作担当の諏訪達もパッとしないと言っていた。

『5号室用意』

遊真が入っていく。

「…さてさて、お楽しみはこれから…!」

ニヤニヤと前のめりに奏が遊真が入った5号室を注目する。

『始め』

一瞬の無音、そして、空間を占める空白。

皆がそちらを注目した。

パキッ

独特の何かが割れる音がするとズズンッとバムスターが倒れた。

『れ…!0.6秒………!!?』

思わずアナウンスの堤の声も驚きが満ちる。

このタイムは入隊日記録では最短の緑川のものを遥かに超える。
木虎は嫌そうな顔をし、三雲は当然という表情。

「よし、どんどんいこう」

「さっすがー!まぁ経験が他とは違うしねー…藍の記録越えられちゃったわね?」

「…私のは緑川くんの記録で既に超えられてますから」

「いやいやいや!そんなわけないだろ。まぐれだ!計測機器の故障だ!もう一回やり直せ!」

先程の甲田がそう指を突きつけた。

「あはー…居るわよねー…上司がいる前でよくやるわ…」

「全く…認められないのならその程度じゃないですか?」

「そうねー…実力を認められないのならその先は望めない。でも、そんなの他と戦って上を見てから思うものよ。今は自信を持ってていい…藍だってそうだったでしょ?…まぁ、流石にあの機械の故障は無いけどねー…」

遊真は了承し再度訓練室へ入る。

そしてまた切り裂く。
0.4秒。

また縮んでいる。

そこに



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