司令の戦闘人形

□人形と新人くん
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午前9:20

「迅!!」

という声と共にバタンッと勢い良く扉が開いた。

その高い声に迅が目を覚ます。
時計を見るとあれから結構寝たと体を伸ばし、声の主に視線を向けた。

「おはよ小南」

しかし、小南の方はかなり怒こっているらしく

「おはよじゃないわよ!風刃は!?」

ズカズカと部屋へ入り迅の襟元を掴んだ。

「あ〜…レイジさんに聞いたの?」

「そうよ!風刃!本部に渡したって何!?あれは、だってあれは…!」

その大きな声に

「ん…」

と薄くフェルミリアが目を開く。
それに気づいた小南は

「…え、フェル……?え、えええ!?」

と迅から距離を取る。

「ま、まさか、あんた…」

と顔を赤くし部屋を飛び出した。
そんな小南を見て迅は

「早とちりだなぁ…」

と笑っていた。

「…フェル、おはよ」

まだ目をこすっているフェルミリアは元々幼く見える容姿も相まって16には見えない。

「は、よ……じん…」

寝起きだからなのか、寝すぎたからなのか目は開ききらずぼーっとしている。

とりあえずいい匂いがすることから木崎が朝食を作ってくれているだろうとアタリをつけ

「フェル、レイジさんが多分メシ作ってくれてるから起きるぞ」

と声をかける。

「ん…」

と声を発し、頷いた彼女を確認すると迅がベッドから立ち上がり振り返る。
が、フェルミリアは立ち上がる様子がない。
そんな迅は苦笑しフェルミリアを抱きあげた。


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