operation!

□プロローグ
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「あっ!奏さん。これ、この前の書類です。」

「あ、あれかー。わざわざ持ってきてもらってごめんねー助かった!」

彼女へ書類を渡すと書面を確認し国近へ礼を言う。

「てか奏さん。ちゃんと家帰ってんスカ?」

出水が聞くと、奏は目を逸らす。

「家より楽なんだもの。よくない?」

悪いと思ってはいるよいだ。
自分のことは無頓着。本部内に自室として寝室などを完備しているのも、有名。
最初に見たときはA級ソロ1位として、全隊員のトップに君臨していた、彼女との落差に出水は何故か先に思ったことと同じ事が彼女へも当てはまることに気付いた。
まぁ、彼女の場合は仕事を優先しているだけなので根本的に違うのだが。
それに、彼女には決まった人がいるので平気だろう。

「いい加減忍田さんに怒られますよ・・・」

「その時はその時!・・・ま、さっき既に怒られたんだけどね。いい加減泊まり込みやめろ!って。その場に響子も居たし二人から小言をもらったわ。」

とため息混じりに言い、苦笑した。

忍田や沢村の気持ちもわかるので出水も思わず苦笑してしまった。横を見れば国近も困ったように笑っている。
が、太刀川は他人事では無かったのか不機嫌そうに奏を見ていた。

「お前いい加減泊まり込みやめろよなー。
その内体壊すぞ」

「なら、あんたが、ちゃんと、レポートを、出して、単位を、きちんと、取得したら、きちんとするわ」

区切る事に語尾を強め太刀川にいうと思わず太刀川は「うっ」と呻き目を逸らした。


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