オリキャラのお話し

□友達とお祭り
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ある晴れた日。
少し日差しが強い午後。クーロは窓から飛び出した。
ドアから出ないのは、部屋の外で城の大人たちが待機しているからだ。


音を立てないように静かに敷地から外へ出る。

今日は、年に一度の楽しいお祭りが近くの公園で開催される。

街規模の大きなものではなく、地域の子供たちと、その保護者が行うもので、城からの外出許可は出ていない。
たまに抜け出しては一緒に遊ぶ街の友達と一緒に行く約束をしている。

監視されているなら、自分から抜け出していくまでのこと!

スピードを緩めず、急いで敷地から抜け出した。


街に出ればどこかの子供で、周りの大人も気が付かない。

まだ公務も、ほとんどこなしていないクーロの顔がわかる人なんて、まず城の外にはいない。

自由。 そう、みんなが対等の立場で接してくれる。そんなクーロにとっては最高の環境が心地よくて、そんな人たちとのお松なんて最高の気分だった。


公園は、小さいながらもきれいに飾り付けをしてあり、いつもの雰囲気が違った。
隅に置いてある腰掛に友達がみんな集まっていた。どうやらすこし遅れてしまったようだ。

申し訳ない気持ちもあるが、みんなに会えることがうれしくて、どうも表情が緩んでしまう。
みんなは不思議そうな顔をしていたが、早く祭りを楽しもうと手と手を引き合い元気よく人の波へ駆けていく。

素朴だけどおいしいお菓子にご飯、的当てなどのゲームも大盛況で、みんなで順番に楽しんだ。

毎日お祭りだったら、どれだけ楽しいだろう!

日が沈もうとするぎりぎりまで、みんなといっぱい遊んで、来た時と同じように静かに自分の部屋に戻った。




その後、クーロの部屋の周りは警備が厳重になったそうだ。



友達とお祭り /クーロ

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