薄桜鬼(現代・短編)

□whaw's ??
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「ぇ……」
こんな事は、ドラマの中でしかあり得ないと思っていた。
私は見知らぬ部屋ーーこの場合は目の前にいる人ーーの部屋にいる。
そしてこれまたド定番の裸でベッド……。
「スー、スー……zzz」
でも、私の目の前で今すやすやと眠っているのは、紛れもなく山崎さんだ。
普段のキリッとした、氷のような厳しさすら感じさせるくらいのオーラが嘘のように鳴りを潜めて、穏やかな寝顔を見せている。
「かわいいかも……」
思わず呟いてしまってから、ハッと口に手を当てる。
寝ている子……もとい山崎さんを起こすわけにはいかない。
そして一刻でも早くこの場を立ち去るのだ。
これは何かの間違いだ。
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