ハイキュー
□伝わってるよ
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俺の部屋に名前を泊めて、隣に並んで眠ろうとしていたとき、彼女が俺の肩をつついた
「はじめー」
「なんだ?」
「すき」
「…知ってる」
「はじめは?」
「……」
「ねえねえ」
「言わなくても分かるだろ」
「好きってこと?」
「…ん」
暗闇の中でも、これだけ近いと表情が見えてしまう気がして寝返りをうつ
そんな俺の背中にぴったりとくっついてくる名前
「ねえねえはじめ」
「…なんだよ」
「私、しあわせ」
「…そーか」
「はじめのことは、私が幸せにするね」
「……」
何言ってんだこいつ
それ男の台詞だろ
つーか、もう十分幸せだ
俺がそういうことをちゃんと言える男だったら、名前はもっと幸せなんだろうか
部屋に静けさが戻り、名前はもう寝たのだと思い俺も目を閉じる
「…俺も、幸せだ」
心の中でいつも思っていたことを言葉にしたとき、背中に感じる体温が少し上がった気がした
(…えへへ)
(っ、起きてたのかよ…)