中編/短編
□嘘だろ
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「ディオ、僕と結婚しよう!」
『....は?』
とある日、ジョジョとアフタヌーンティーを楽しんでいたら突然意味の分からない発言をされた。
「僕と結婚しよう!」
黙ったままの俺を見て、ジョジョがもう一度言った。いや、別に聞こえなかったわけじゃないんだが。
『ハァ...ジョジョ、知らないのか?男同士は結婚できないんだ。Do you understand?』
「それくらい知ってるよ!ディオは僕のことを馬鹿にしすぎてない?」
『俺が貴様を馬鹿にしているのはいつものことだろう....って、ちょっと待て。理解しているうえでさっきの発言をしたのか?』
「もちろん!」
なんだと...。そうか、ジョジョは所謂ホモというやつだったのか。ん?待てよ。そういえば....。
『ジョジョ、貴様にはエリナという婚約者がいるだろう。』
「うん、いるね。」
エリナがいるのに俺に告白してくるなんておかしいだろう。ああ、これはもしかするとジョジョなりのジョークなのかもしれんな。
『ジョジョォ...つまらんジョークはやめろ。もうエイプリルフールは過ぎたし、ネタも面白みがない。もう少しマシな嘘でもつくんだな。』
そう言って俺は少しぬるくなった紅茶に口をつけた。
「何をいってるんだい?ディオ、僕は本気だよ。」
ジョジョの発言に、危うくカップを落とすところだった。