短編
□原の場合
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授業も終わり、残すは部活に行くだけ。
私は男バスのマネをやっている。不本意ながら。
『だっるー…サボろうかな…。』
でもそんなことしたらあのオタマロに何されるかわかったもんじゃない…。大人しく行くか。
そう思い、部室のドアを開けると
そこには可愛らしいショタが寝ていました。
『は?』
いやいやいや、なんで部室にショタがいんの?え?誰の子供?
というか、この子すっごい見覚えがあるんだけど…。
「あれ?名無し何してるの。」
『古橋。』
男の子をじっと見ていたら古橋が部室に入ってきた。
「…名無しの子?」
『ぶん殴るよ?』
私と男の子を交互に見たあと、古橋はそう言った。ぶん殴ってやりたい。
『てか、この子すっごい見覚えあるんだけど…古橋なんか知ってる?』
「何故俺に聞く。だが、見覚えがあるのは確かだな。」
『古橋も知らないかぁ。』
とりあえずほっぺたをツンツンしてみる。柔らかっ!ショタやべぇ!てか、これめっちゃ楽しい。ハマりそう。
「…何してんの?」
「名無しが子供に手を出している。」
『ちょっと!誤解招くようなこと言わないでよ!』
瀬戸の質問に対する古橋の答えが酷すぎる。ある意味合ってるけど!もう少し言い方ってものがあるでしょ!というか、いつの間に入ってきたんだ瀬戸…。
「ふーん。まぁいいや、俺寝るから…。」
ベンチに座って眠り出す瀬戸。ショタの寝顔を見たあとに瀬戸の寝顔見ると、なんか殴りたくなる。可愛くない。
『ってかさー、この子どうする?』
「どうする、とは?」
『いや、さすがに部室に放っておくわけにもいかないじゃん?』
何があるかわからないし、もしかすると両親が心配してるかもしれない。
「そうか…。なら叩き起こして外に放り出そう。」
『待て待て待て待て!!どうしてそうなるのさ!!』
古橋の発想がぶっ飛びすぎてる。
「何故邪魔をするんだ。」
『いきなりそんなことしたら可哀想じゃん!』
「?」
古橋が首を捻っている。私の言っていることが理解できないらしい。能面の状態で首を捻るな怖い。