続・奇妙な学園
□悪ふざけ
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今日はすごくいい天気だし、いい一日になりそう!
なんて30分前まで思ってました。
そんな気持ちは目の前にいる男のせいで崩れ去った。
「よォ。」
『.....おはようございますブランドー先輩。』
なぜ朝っぱらからディエゴなんて見なければならんのだ。不愉快極まりない。
とりあえず挨拶したし放っておいて、さっさと教室行こう。
「オイ、無視すんなよ。」
なんか後ろからついてきてる気がするが気のせいだな、うん。
「無視すんなって!」
腕を掴まれ少しイラついた。
文句の一つでも言ってやろうと振り向いたら、どうやら私が振り向くと思ってなかったため足を止めていなかったディエゴとぶつかった......顔が。
唇の端に柔らかい感触。
『えっ。』
驚きのあまり目を丸くした。
ディエゴも私と同じように一瞬目を丸くしていたが、すぐにニヤッと笑った。
「ククッ....えりの初めての相手はジョニィではない!このDioだーッ!!」
何だコイツ。
なぜそこでジョニィが出てくるか分からないし、そもそも唇の端だからノーカンだろ。
『いや、私初めてじゃないんですが。』
「えっ。」
『私の記憶の中にある初めてはお兄......たけし先輩です。』
とりあえず初めてを奪ったと勝手に思い込んでたため誤解を解いておいた。
初めての相手を教えるときに「お兄ちゃん」じゃなくて「たけし先輩」って言ったのは.....なんか面白くなりそうな気がしたから。
あ、もうこんな時間じゃないか。
未だ呆然と立ちすくんでいるディエゴは放っておいて教室に向かった。