陸の夢

□花が咲く〜紫〜
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朝廷に着いた才華に魯官吏から言い渡された職務は、皿洗いだった。それでも才華は文句一つ言わずに受け入れた。


そして今。才華は自分が気負いすぎていたことに気付いた。
(お皿洗い楽しい。というか、偶然だけど後見人の人と同じことやってるのね)
流石の黎深も一人で二人女人を推薦するようなことは出来なかった。その為、朝廷にある程度の味方("悪夢の国試"経験者)がいる才華の方は、鳳珠が後見についたのである。
(陰口と仕事押し付けと……後は毒っと)
仕事押し付けは寧ろ色々覚えられて望むところだし、毒は予防している。後耐えれば良いのは陰口だけである。そしてその陰口にしても、大体みんな同じような内容であり、三日もすれば慣れた。
(楽勝楽勝……何で私あんなに怖がってたのかしら。馬鹿みたい)
午後からは府庫での書翰整理だ。秀麗と影月にも会える。
(さ、頑張ろ!)
決意も新たに、才華は手を動かした。
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