お話

□幸せの形
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薄暗い部屋の中
「ねぇ‥しん‥ごぉ」
『いいから黙ってて』
何か言いかけた唇を香取の唇が塞ぎ、歯間を割って舌が入り込んでくる
絡めあい、深く貪り合う
香取の大きな手がシャツの中に滑り込み乱暴に、でも、優しく鎖骨や胸を撫で回す
その手は背中に回り、背骨をなぞるように滑り込みジーンズの中に辿り着いた
ピアスの飾りのない耳朶を優しく噛むと首筋に紅い跡を残すほど吸い上げる
『何か不安?何が不満』
「やぁっん」
ベルトを外しアンダーウェアを一緒に剥ぎ取った
『俺がいるのに』
香取の指が草なぎの薄い口唇をなぞり、その人差し指と中指を草なぎの舌が求める
『剛』
名前を呼ばれると熱を帯びた瞳が香取を映し出す
『好き?』
小さく頷く
『剛、愛してる』
満足そうに呟き幸せな笑顔を見て、草なぎも微笑んだ
濡れた指を草なぎの中に沈み込ませて中を掻き回す
「しん‥ご、も」
『ねぇ乱れる剛をもっと見せて』
「んっ、そこ‥ダメ」
『俺を求めて、感じさせてよ』
「慎吾が‥欲しい‥」
『それで?』
「中‥に‥きて‥」
涙目で香取を見上げ、縋り付いていた左手を香取の頬を撫で上げた
『ダメ!指だけしかあげない』
ニヤリと笑い草なぎの一番感じる場所を強く押し込んだ
「いっ、やぁぁぁ」
何度か指を抜き差し、またそこを押し上げれ
「っ‥しん‥ごぉ、だめぇ」
身体を震わせて絶頂を迎えた

腕の中に草なぎを抱きしめてその背中を優しく摩った
『教えてよ』
「え?」
『何が不安?言ってよ!言ってくれなきゃわからないよ』
「‥いい身体になったよね」
無駄な肉の無くなった胸を触り、つまめなくなった脇を撫でる
『つよポン?』
「ちょっと摘める肉が好きだった」
『え?』
「ホッペがするってなって」
『うん』
「カッコ良くなりすぎだよ」
『ダメ?』
「ダメじゃないけど」
『寝ちゃってもつよポンのこと抱き上げるくらい出来るようになったよ』
「‥うん」
『不安にならないで、ずっとそばにいるから』
逞しい胸に抱きしめて耳元に囁く
『ねぇつよポンの中に俺を入れて?』
草なぎは顔を真っ赤にしながら、ゆっくりと胸板に唇を這わせた

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