~君に溺れるだけじゃ情けない~

□第5話
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あれから何回か沙織に声をかけようとしたけど、避けられるばっかりで全く俺の話を聞こうとしない。

「んもぉーーーー!!」

思い通りにいかないことなはイライラして机に伏せて叫ぶ。

「まぁ、そんな簡単じゃないよなw」

洸は他人事のように笑う。

「はぁ、、もぉ放課後でいいよ。」
「女の子はそれほど難しい生き物なんだって。
次から言動を慎めよw」
「わかってる」

わかってるつもりでいたけど俺って意外と女心わかってないのかもな。
改めて反省する。

放課後になって、俺は沙織のクラスの教室に向かった。

「気が済むまで泣いてもいいよ、うちらが一緒にいるから」
「うん…ありがとう」

沙織の泣き声が聞こえて俺は教室の前で足を止める。
これはいわゆる"ガールズトーク"なのか??
ふと、女の子はそれほど難しい生き物なんだって。と言う洸の言葉を思い出した。

「どうしろってんだよ、」

少しめんどくさく思った。

ガラガラ

開くドアに目を向けた。

「あ、律紀いるじゃん」
「やだ、盗み聞き??」

沙織の友人にグチグチ言われる。
まじめんどくせぇ。
お前らに用はねぇよ。

「沙織…」
「沙織は今、律紀と話す気分じゃないの」

気分じゃない。
そう言って俺もあの時沙織を突き放した。

「ごめん、俺」
「ごめんね、りっくん。もう別れよ。」

俺の言葉を遮って沙織がそう切り出す。

「ちょ、俺の話を聞けよ」

考えてもなかった言葉に戸惑ってしまう。

「ごめんね」

そう言って俺に背中を向けて歩き出す沙織の後ろ姿はいつまでも泣いていた。
突然のことで頭がついていけずその場に立ち尽くす。
でもなぜか、少しほっとした気がした。

肩の荷が降りた気がして気付けば普通に帰路を辿っていた。
毎日沙織と一緒に帰ってたな、とか考えながら歩く俺は本当に女々しい。

「ふぅ」

肩を少し持ち上げてストンと落としてから家のドアを開ける。
部屋に戻ってあの下着と現金を目に付かないよう引き出しに突っ込む。
違う意味で終わったな。
まぁこれが一番いい結果だったと思う。


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こんにちは皆さん!!
今回は少し短くなってしまったのではないかな?そうでもないかな?
と思いつつも第5話更新しました♪w
今日はshortstoryもできたら更新しようとおもっています(^^)(^^)





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