お話

□雨宿りからの
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瑞樹はそれを両手に持ったままベッドに戻り、ボスンと座る。

「…………」

目の前にある、彼のワイシャツ。
クン、と嗅いでみる。
それにはいつも彼から香ってくるにおいがいっばいついていた 。

「……」

自分のベッドに倒れこむ。
クンクン嗅いでいるうちに、胸のドキドキが止まらなくなる。

「……」

(慶のにおい…)

体の奥が熱くなってくる。瑞樹の中心にも熱が溜まってくる。もじもじと足を動かしてなんとかこの熱をやりすごそうとしたが、それは治まりそうになかった。

「ふ、…」

(いじり…たい…)


瑞樹はこっそりパジャマのズボンの中に手を入れた。
触ると、そこにはすでに熱くなっているおちんちんがあり、半分くらい勃ちかけていた。
くちゅり…、とやさしく握り、はぁ…と瑞樹は甘い吐息を吐く。

慶のワイシャツを鼻に押し当て、性器をくちゅくちゅ弄る。

「ぁ…っん、」

においのせいか、一人で弄っているのに、なんだか慶にいじられているような感覚になる。先っぽをくにくにと親指と人差し指でこね回した。

「けいぃ…っもっと、さわってぇ…」

瑞樹のソレからぬるぬる出てくる愛液。ぬちぬちといやらしい音を立てておちんちんを刺激する。

「あ…っあん、っふ…」

慶のにおいが、瑞樹の思考を麻痺させていく。本能の赴くままに性器を扱いた。

「ふう、ふぅ、…っんん」

(けい…けい…っ)

「ああっあん、…アッ、イクっ」

ぴゅるるっ


白濁液を放った。
事が終わり、ふぅふぅと息を整える瑞樹だっが、

「ふ、うぅ…」

前がスッキリした後で、今度は奥のアナがうずいてくる。

「………」

そろりと後ろの表面を指でなぞり、ツプ…、と人差し指を差し込む 。
自分の精液とカウパーのおかげで痛みは無く、瑞樹はそのままナカをほぐしていく。
…反対の手ではしっかりとワイシャツを鼻に押し付けながら。

「っああ!」

ぐにぐに弄っているうちに、気持ちいいトコロに指があたった。と同時に、瑞樹の脳内で慶の声がよみがえってくる。

『瑞樹…きもちいい?』

「きもちぃよぉっあん、けいぃっ」

『ほら…ココぐりぐりすると気持ちいいんでしょ?』

「そこだめっ…あんっやめぇぇ…っきもちぃよぉっ」

『ホラ、もっと声出せよ瑞樹…』

「あぁぁ…っあん、ふぁ…っ」

『もっとやらしい声聞かせて?』

「やっ、恥ずかし…けいっ聞いちゃダメぇっ」

慶、慶…と名前を呼びながら自慰に耽っているうちに、今度は2度目の射精感が湧き上がってくる。

「あ…も、いっちゃ…あぁっふぁあっ」

ソコからは、くちゅくちゅと水音がとまらない。瑞樹は夢中で感じるトコロを擦った。

「…ああんっ」

『瑞樹のイクところ、見ててあげる』

「やあぁっ見ないでぇ…っあぁんっ」

二本の指をぐりぐり動かす。瑞樹は腰を浮かせた。

「あ、いっちゃうっ……あっやあぁぁんっ」


ビュクッ


上を向いたおちんちんから、二回目の精液を吐き出した。


「ぁ…、はぁ…」

余韻が過ぎ去ってから下を見ると、慶のワイシャツが濡れている。
気づかぬうちに、慶のワイシャツを自分の精液で汚してしまったようだ。

(……っ)


コトが終わりいざ冷静になってみると、今さっきまで自分がしていたことにものすごく恥ずかしくなる瑞樹。

(コレ…洗わなくちゃ……)

1人きりなのにもかかわらず、しばらくの間、瑞樹は恥ずかしさに動くことができなかった。


-------


数日後。学校の休み時間にて、瑞樹は慶にワイシャツを返そうとしていた。

「慶、これ…」
「おお、ありがとう。悪かったな、忘れ物して」
「う、ううん…」

いざワイシャツを返す時。
瑞樹は慶の顔を見ることができないでいた。

「?…どうした?瑞樹」
「えっ?…な、なんにもないよ!」

何故か顔を赤くして焦る瑞樹に、慶は首をかしげる。
そして数秒後、何かを感づいたようにニヤリと笑った。

「コレ、役に立った?」
「え、な、何言って…」
「もしかして俺、ナニか貴重なものを見逃しちゃったかんじ?」
「……なっなにも見逃してないよ!」
「ははっ…はいはい」

ワイシャツを受け取りながら、慶は面白そうに笑う。


「『わざわざ』洗って返してくれてありがとな」

そう言いながら去っていく慶。

その背中に、「ほんとに何も無いってば!!」と顔を真っ赤にして言い返す瑞樹であった。



fin...




↑萌えましたら(о´∀`о)
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