月に祈りを

□氷解
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「う……」
しんと静まり返った部屋に、小さな呻き声が響く。
「……ごめんなさい……」
陽花は、毎晩の様に夢にうなされ、一人で涙を流していた。
父親を亡くした悲しみからか、遺族への謝罪の念からか−−本人にすら、よく分からなかった。
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