FAIRYTAIL
□その列車はナツを乗せていく
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マグノリア駅に着くと、既にナツとグレイが睨み合いをしとった。
「何でエルザみてーなバケモンがオレたちの力を借りてえんだよ」
「知らねえよ。つーか“助け”ならオレとシルヴィアで十分なんだよ」
「じゃあオマエらで行けよっ!!!オレは行きたくねえ!!!」
「じゃあ来んなよ!!!後でエルザに殺されちまえ!!!」
「迷惑だからやめなさいっ!!!!」
「グレイ、放っていくなんて酷いやん?」
殴り合いを始めた2人をルーシィが諌め、ウチはグレイに文句を言う。
「もおっ!!!アンタたち何でそんなに仲悪いのよぉ」
ふーと息を吐くルーシィに、二人は白けた視線を送る。
「何しに来たんだよ」
「頼まれたのよっ!!!ミラさんに!!!」
曰く、
『確かにあの四人が組めば素敵だけど、仲がギクシャクしてるトコが不安なのよねえ〜。ルーシィついてって仲をとりもってくれる?』
との事らしい。
「ミラさんの頼みだから仕方なくついてってあげるのよ」
「本当は一緒に行きたいんでしょ」
「まさか!!」
「そんな即答せんでもええんちゃう?」
ベンチに座り、朝ごはんであるサンドイッチを頬張りながら言う。
「てか、四人の仲とりもつならアンタが…っていうか、シルヴィアがとりもてばいいじゃない!!」
「ウチ、エルザとそこまで仲良くないで?」
「え!?そうなの!?」
「おん」
ルーシィとそんな話をしとると、ナツとグレイがまた言い合いを始めよった。
面倒臭そうに2人を見とったルーシィは、いいことを思いついたかのようにぱんっと手を叩いて、
「あ!!エルザさん!!!」
おりもせえへんエルザの事を呼んだ。
するとさっきまで言い合っとった2人は冷や汗を掻いて仲が良いふりをする。