火神君が嫌われています

□2話
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「幸ちゃん、あいつらどうすんの?」

翔さんが幸さんに悪い顔をして聞いている。幸さんも少し思案しているみたい。彼ら-キセキと誠凛-を叩きのめす方法を。私たちの大我ちゃんに手を出された。これは流石に私も黙ってられないわ。今だって腸が煮えくり返りそうなんだもの。大切で、でも守れなかった。離れていたからなんて理由にならないわ。幸さんも翔さんも他の皆も悪い顔してる。多分私も。だって許せないじゃない。あんなに優しい大我ちゃんに、私たちに手を差し伸べてくれた大我ちゃんにそんなことするなんて。所詮バカの集まりね。それに。島田歌音だったかしら?大我ちゃんがそんな女を好きになるはずがないじゃない。だって大我ちゃんは私たちの何だから。私たちを敵に回したことを心の底から後悔すると良いわ。さぁて、彼らはどうなるのかしら。

「そうだな。今回は物理はなしにするか。データは残ってるだろうからばらして撤退するか。」
「転校ってこと?幸にぃ」
「いいや。アメリカに戻る。日本からの撤退だ。大我の親父さんも認めてくれるだろうし。」
「わしはええで。それで。みんなはええん?」
「俺も良いよ。てか、これを知って真ちゃんの相棒やるのとか無理。」
「私もそれで良いわ。早く征ちゃんから離れたいもの。」
「俺もそれで良いよ。生温いとは思うけどタイガが悲しむ顔は見たくないしね。」
「満場一致だな」
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