天使のキャラ変事情

□2話
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【天才の公開】

部屋で荷物の整理をし、着替えて再び体育館に集まった一同。誠凛の監督、相田リコの一言から午前練習が始まった。基礎練習などは何事もなく終わり、最後のミニゲームとなった。最初は各高校のレギュラー陣でのリーグ戦。勝敗は接戦であったが誠凛が勝ちをおさめた。次に好き好きにチームを組んでやることになったのだがここで事件?が起きた。
好き好きということで集まりだした家族組とキセキ。その他は決まりそうもなかったのでくじで決めることとなった。リーグ戦だと時間がかかるということでトーナメント線へと変更し試合が始まった。当たり前というように勝ち上がっていくキセキ。だがそのキセキの中にも中学時代とは違い楽しむ笑顔があった。そして家族組みも勝ち上がっていき、決勝戦。家族組とキセキの対戦が始まろうとしていた。

笠「大我、今回は全力出して戦え」
火「いいのぉ?ユキにぃ」
宮「でもタイガ危なくなったらセーブするんだぞ?」ナデナデ
火「うん。わかったぁ」
高「(よかったね。タイガ)」
火「うん。」
今「wwwwwwwwwwwあちらさんも気合入ってるみたいやねwwwwwwwwwwwww」
火「ショウにぃ、何で笑ってるのぉ?」
高「(いつものことだから気にしなくてもいいよ)」
火「?」コクン

全力で戦っていいというか笠松の許可にふにゃりと笑って喜び、宮路から撫でられると手のひらに頭を摺り寄せる高尾に抱きしめられた火神。それを見て床とお友達になりながら悶える氷室。そんな氷室をまわりは冷めた目で見ていた。
そんなことがありながらも始まったキセキと家族組のミニゲーム。結果は家族組の圧勝だった。ある者が、誰も寄せ付けず、青峰や紫原、最終的には赤司が立ち向かっても止めることはおろか動きを鈍らせることすらできず、歯が立たなかった。キセキはがっくりと肩を落とし、周りのものは呆然とその者、火神を見た。

リ「ど、どういうことなの?火神君。」
日「そうだ。火神。どういうことなんだ?試合では一度もこんな力出してなかっただろ。手を抜いてたのか?」
火「違いますよぉ。ユキにぃやキヨにぃにいつもは抑えてプレイしろって言われてたから守ってただけですぅ。」
宮「日向たちもタイガを責めないでくれよ。俺たちが負担をかけないようにと言いつけてただけだからよ。」
火「カズ疲れたぁ。でも楽しかったよぉ。お腹減ったぁ。」

満更でも無さそうな高尾のお腹に顔を擦り付けているから表情はわからないが火神はへらっと笑っているのだろうと声色から読み取った周りの面々の心は《火神可愛い》とひとつに纏まっていた。その決勝戦を最後に午前練習は終わり昼食を食べ午前よりも賑やかだったが何事もなく調子よく進み、夕食を食べ、お風呂に入り、合宿のもうひとつの目的であるように学力を上げるため、勉強会が開かれた。ここでもまたキャラ変していた家族組によって驚かされるのだがそれはまた次回の話である。

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