裏拍手御礼用小話格納庫

□†剣x盾
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†剣x盾



「・・・ここか?」

ぐちゅ・・・ぐりゅ・・・。

「・・・ぁっ!!・・・そこ、だめ・・・ゃぁっ・・・!」

疑問形ではあったけれど。

確信をもって、迷わず私の良い所を突いてくる男らしい指。

いつもは剣を握ってばかりのその器用な指は、意外なほど繊細に私の中を擦り上げる。

ぬち・・・ぬりゅ・・・ぐぷ・・・。

「んっぁっぁっ・・・九郎さ・・・だめ・・・ぁっ・・・!」

だめだと言えば言うほど、九郎さんはそのポイントを執拗に攻め立てて。

「何故だめなんだ?・・・ここは、こんなに濡れているぞ?」

本当に私の”だめ”の意味が分からない様子で、わざと響かせるように激しい水音を立てる。

気持ち良過ぎてだめなんです、と正直にはとても言い辛い。

私はただただ唇を噛み締めて、九郎さんの指に煽られるまま腰を痙攣させていたけれど。

悪気のない指先に感じる所をコリコリと引っ掻かれて、限界まで開かされた両足を突っ張らせた。

「ひっぁ・・・!だ、め・・・ぁっぁぁぁんっ!!」

仰け反って激しく痙攣しているにも関わらず、さらに追い上げるように気持ち良い所を熱心に掻き回される。

意地悪な指を無意識にきつく締め付けながら、私がびゅくびゅくと大量の愛液を噴出していると。

「いったのか?・・・お前のだめは嘘ばかりだな。」

九郎さんはそう言って軽く眉を顰め、徐に指を引き抜いて大きくなったモノを押し当ててきた。

ひくひくと開閉している私のそこが、震えながら口を開いた瞬間を見逃さず。

先端の傘の張った部分がぬぷっと入り込み、ゆっくりと奥を目指し始める。

絶頂に達しても容赦なく指で弄られ、いきっぱなしの状態だった私は。

このまま九郎さんの固くて太いものに全て犯されたら・・・と、慌てて身を捩った。

「ぁっぁっぁっ・・・ほ、んとに・・・だめ・・・す、少し待ってくださ・・・!」

「だめ、だ。・・・そんな嘘は聞けん。」

逃げようとした体は、両足を胸に付くくらい押し上げられて。

その上に九郎さんが上体を倒して圧し掛かり、しっかりと固定されてしまう。

ぐぷ・・・ずぷぷぷ・・・!!

「ふっぁぁっぁ・・・!!」

一分の隙もないほどに、九郎さんの胸に押し潰されたその瞬間。

ずんっ、と熱くて硬いモノに最奥を突き上げられる。

「くぅぅぅんっ!!」

再び愛液を迸らせながら、びくびくと体を痙攣させていると。

間を置かず、九郎さんの腰が淫らに動き始めた。

腰を回しながら前後に抜き差しされて、私の中から卑猥な水音があがる。

ぬち・・・ぐちゅ・・・じゅぷ・・・。

「はっぁ・・・ぁ、ぅ・・・だめ・・・ぁっぁ・・・。」

思わず口を突いて出る”だめ”という言葉。

「だめ、ではないだろう?・・・俺に嘘をつくな。」

九郎さんは前髪がかかる程の至近距離で、私にじっと強い眼差しを向けて。

叱るかのように、気持ち良い所を狙って小刻みに擦り上げてきた。

ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ・・・!!

「んっんっぁっぁぁぁ・・・い、い・・・気持ち、いい・・・ぁっん!!」

だめ、という言葉を禁じられた私は。

恥ずかしいけれど、素直に気持ち良いとしか言う事が出来なくなる。

九郎さんはそんな私に、ふっと口端を緩めて。

「そうか。・・・ここも、気持ち良いか?」

「ひっぁ・・・は、い・・・気持ちい、いで・・・んっぁぁぁ・・・。」

私が気持ち良いと言った場所は、一切手を抜かず念入りに刺激してくる。

「・・・他に、どこが気持ち良い?」

「ぅっん・・・全部、気持ちい・・・ぁっぁっ・・・九郎さ、ん・・・ぁぁぁ!!」

九郎さんが抜き差しするたびに、爪先を突っ張らせて仰け反り。

何度も何度も気持ち良いと口にしながら、だらだらと愛液を溢れさせる。

やがて。

私が喘ぎ声も出せなくなり、ぴくんぴくんと腰を跳ねさせるだけになると。

九郎さんは軽く息を詰まらせながら、私の中に熱いものを注ぎ込んだ。





「お前は戦いには向いていないな。」

全てを注ぎ終わった後も、九郎さんはまだ私の中に入ったまま。

力なく頭の横に投げ出されていた私の右手を取ると、その手の平をそっと撫でて来た。

戦いには向いていない・・・そんな事は自分が一番よく分かっている。

いくら練習してもさっぱり上達しない剣。

辛うじて怨霊を封印する真似事は出来るけれど、戦闘ではいつも足手まとい。

分かっては、いる。

それでもやっぱり、面と向かって言われると・・・ズキリと胸が痛む。

「だが・・・お前は頑張っている。俺たちのために、頑張ってくれている。」

九郎さんはそんな私には気付かないように、豆の潰れてしまった私の手の平を撫で続ける。

「俺は。・・・俺は、ちゃんとお前の役に立てているか?」

「ちゃんと、お前を・・・支える事が出来ているか?」

一瞬、自分の口から出た言葉かと思った。

私はちゃんと、皆の役に立てているのだろうか?

少しでも、皆を支える事が出来ているのだろうか?

それは、常に私が感じている不安だった。

もし同じ偽者だったとしても、ここにいるのが私じゃない誰かだったなら。

本当はもっと上手く皆の力になれたのではないか。

「あ、あの・・・私、九郎さんがいてくれて・・・その、良かったです・・・!」

だから、私は九郎さんの目を見て懸命に伝える。

あなたが、いてくれて良かったと。

「そうか。・・・俺は、お前のための剣だ。」

「お前のために戦う、剣だ。・・・だからあまり一人で無理をするな。」

それを聞くと、九郎さんは嬉しそうに目を細めて。

そのまま眠るように、私の髪にそっと顔を埋めた。





あなたが私のための剣ならば。

私は・・・あなたを守る盾になろう。

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