Event
□一緒にすごそう
1ページ/1ページ
クリスマスの朝。
俺は一人でイブを寂しく過ごしていた。
マンションから出ると、冷たい風が吹く。
俺も、ゼフェルも忙しくて予定が合わなかった。
しかも、その前の俺の誕生日でさえ、ゼフェルの予定が合わないということで、学校の資料室での逢瀬のみ。
とりあえず、メールと電話はしたのだが。
どうせなら、一緒にいたいと思うのは、俺のわがままだろうか。
「せっかく、二人きりで過ごせる思ったんたがな…」
「今日なら過ごせるんじゃねぇの?」
横から声がして、振り向くとそこにはマフラーを巻いて笑うゼフェル。
「おはよーセンセ!」
「おはよう、ゼフェル。どうした?…約束していたか?」
「ん?約束はしてねぇけど、渡してぇモンあったからさ。ほら」
俺の目の前に二つのプレゼント。
「クリスマスのプレゼントか…ありがとう」
「クリスマスだけじゃねぇぜ?センセさ、昔から誕生日とクリスマス一緒にされんだろ?」
にやりとゼフェルが笑う。
「まあ…な」
昔から一緒にされてはきたが…。
「だから、二つな。センセの誕生日もクリスマスも祝えなかったろ?だから今日持って…来てみた…訳だ。うん」
段々と声が小さくなって来たので、照れてるのかと思ったのだが…。
「くしゃんっ!あー…。センセ、さみーからさっさと車に入れやがれ」
…こいつにはムードというものはないのだろうか。
まぁ、いいか。
俺はゼフェルの手を取って、コートのポケットにつっこんだ。
ゼフェルが照れているが、楽しいからいい。
今日は楽しいクリスマス。
「センセ」
「ん?」
「なんでも、ねー」
「今日の夜は離さないぜ?」
「なんで、いきなりそうなんだよ!馬鹿!」
「今日は、クリスマスだからな」
「…なら、大目にみてやらー」
そして、二人で笑い合う。
happy X'mas!
fin
………………………
先生×生徒のクリスマス。