長編(無双/元就)
□寂しさでは多分死ねない
2ページ/3ページ
「気持ちよかったですか?」
「うん、とても。相変わらずななちゃんはフェラ上手だねぇ」
男はすっきりとした表情をしている。
呆けて、とろけきって、頭が空っぽのただのオスの顔だ。
「それじゃ、私、帰るから」
「…ねぇ」
「何?」
「続きしたいって、顔してる」
「うるさい…」
実際、口にくわえながら、ななこも少しばかり興奮していた。
だが、彼女は頑なにセックスを拒む。
男は、理解に困った顔をすると、彼女をつかんでいた手を自分側に引き寄せた。
「ほら、さっきまでななちゃんの口に入ってたモノ」
「…っ」
べっとりと粘液にまみれたそれは、ベッドサイドの小さな明かりの中で、てらてらと艶がかっていた。
それまでふにゃりとしていたが、彼女の手が触れると、少しだけ硬度を取り戻したようだった。
「したくないの?」
「したく、ない…」
「あっそ…でも、俺はしたいなぁ…」
「…もともと、ずっと舐めるだけって、約束だった!」
自身から手を離そうとする彼女の腕をつかんで、男はいやらしい笑みをたたえる。
「所詮は口約束ってね…!」
「…やっ!」