もう一人のドリームナージャ4(フェアリージュエル編)

□第8章 特別な日
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3人は、ナージャが目を開くのを待った。なかなか目が明かないので心配になった。
「マコ本当に目を覚ますんだよね?」
フランシスが心配そうに言った。キースも心配そうにナージャを見ている。
すると、マコは二人をからかってみたい衝動が抑えきれずに言った。
「だったら、ナージャにキスでもすれば・・・もしかしたら王子様のキスで目覚めるかもよ!」
「マコレット!」
双子がマコを怒った。すると、ナージャが目を覚ました。
「あれ、私いったいどうしてここに?」
ナージャはなにも覚えていないようだ。そして、ナージャは目の前にいるフランシスとキースを見て驚いた。
「キース!フランシス!どうして二人そろって?」
ナージャが驚くのも無理ない、ナージャは二人に気づかれないようにマコの協力のもと二人とデートしようとしていたのだから。
「ナージャどうやら失敗だったみたい。キースなんてものの3分くらいで私だって気づいたし、フランシスだってあなたの体を借りて入っていたメリッサを見ぬいたのよ。二人を騙すのは神様を欺くくらいに難しいわ。」
マコがナージャにことの真相を簡単に知らせるとナージャは双子に謝った。
「ごめんなさい。私、どっちも断れなかったからつい・・それに二人があんまりにも今日にこだわっていたから・・・。」
ナージャが一生懸命に謝っている姿がかわいくて双子は気づけば笑っていた。
「いいってナージャが無事なことがなによりだよ。」
フランシスがナージャに言った。
「それに俺たちは、どちらもナージャと一緒にデートできてないわけだし。」
キースが付け加えていった。
「そうそう、おあいこね。」
マコが二人の間に入って言った。
「でも、どうして今日にこだわったの?」
ナージャが聞くと二人がなんだか照れくさそうな顔を珍しくした。マコもナージャもこれには正直いつもの二人ではない気がした。しびれをきらせたマコが二人に向かって言った。
「もう、黙っていたんじゃ分からないわ。キースもフランシスもはっきりナージャに言わないと!」
マコはバシッというので、二人もナージャに言うべきだと思った。
「実は、今日は兄さんと僕にとって一年の間で一番特別な日なんだよナージャ。」
「特別な日?」
ナージャがフランシスの言ったことが理解出来ていないので、キースがはっきり言った。
「つまりだな・・・今日は俺とフランシスの生まれた日なんだ。」
キースが言ったことがマコもナージャも唐突過ぎて思考が停止した。
「えーーーーーー!!」
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