もう一人のドリームナージャ3(操られた貴公子編)

□第5章 プリンセス・マコレット
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その夜、ダレンからの挑戦状を受けて立つことにしたマコは、ダレンに勝つべく自分に言い聞かせた。
「お姫様なんてやってられないわ。それに私が、あんな奴を好きになるわけないじゃない。」
とマコは、言いながら怒りをぶちまけていた。



というのも、あの後には、続きがあって、ダレンはマコが自分の挑戦を受けたため、勝負の黒白をはっきりされるためにルールを作った。そのルールは、1週間マコが貴族生活して、文字通りのお姫様になって過ごすということと、お風呂と寝る時以外は、ダレンと基本一緒に過ごすということ。そして、勝負の判定は、1週間後にマコがダレンとこの生活を好きになってしまっていたらマコの負け、逆にマコが、貴族生活に堕落せず、ダレンに恋心を抱かなかったらマコの勝ちとした。そのルールをマコは飲んだ際にダレンはマコに言い放った。
「お前は絶対俺を好きになる。いや、させてみせるさ。」
マコはその時もいつもの調子でできるもんならやってみなさいと言い放った。





でも、あとから考えるとこの勝負は結構しんどいと感じた。マコは、1週間にわたる長期戦をいまだかつてやったことがない。しかも、マコは、異性に興味などもったこともないし、今まで女の子らしい扱いをされたことがない。
(あーあもっと自分にも有利なルールにすればよかった。)
マコは、後悔していた。






そのころ、別の部屋では、伯爵の椅子に座っている少年とダレンが話していた。少年は、話を少し楽しそうに聞いている。
「へー。やっぱりマコレットは来たか。しかも結構おもしろい勝負をするんだね。」
「はい、デイル様。」
ダレンが少年に言った。しかし、その声はダレンの声でなく、シャドウドールの声だった。
「このダレン・ウォールという男、私があまり操作しなくても面白いほうへとことを進ませてくれています。この調子ならナイト・ジュエルも手に入りそうです。そして、あの小娘の心も。」
シャドウドールの声がデイルに言った。デイルは、少し顔を曇らせた。
「油断するなよ、相手はあのマコレットだ。いくらダレン・ウォールがことをいい方向に進めていても。まあ、今のところはあまり感づかれていないし、1週間の長期戦だから気長にいくか。それにウォール伯爵にも協力してもらうし。」
デイルは、奥に座っていたダレンの父親の方を見て言った。
「まっ!所詮どちらも僕の操り人形だし。好きなようにすればいいかな。でも、マコレットに気づかれないようにあまり力を使わないようにしないとな。」
ダレンは、天井を見ながら言った。
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