もう一人のドリームナージャ3(操られた貴公子編)

□第4章 ”おもちゃ”
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今までいろんな危ない目にあってきたが今回のような出来事ははじめてだ。まさか、貴族を罵倒しておもちゃにされるなんて夢にも思わなかった。だいたい、貴族のおもちゃってなんなのよ?とマコは真剣に考えた。
(例えば、メイドとか・・・小間使いかな?小間使いならすぐに逃げ出せるわ。)
マコは、馬車の中でひたすら考えた。しかし、マコは自分がどんだけ楽観的に考えていたか思い知らされることになろうとはこの時考えていなかった。





そのころ、店ではウォール伯爵の御曹司が生意気な小娘をおもちゃにしたという話題でこの話題でもちきりだった。ナージャは、おもちゃの意味がマコ一緒で理解出来ていなかったが、マコをどうやったら取り返せるか必死に考えた。オスカーもまさかこんなことになるなんて思ってもみなかったので、すごく混乱した。でも、その反面マコレットに対する思いが自分の中で強くなっていることが分かった。
(彼女の言ったことは正しいし、あの場で彼女がいなかったらどうなっていたか。相手は、イタリアでも名門のウォール伯爵家だ。誰もが敵に回したくない相手だ。そして、彼女は今あのバカな御曹司につれていかれておもちゃにされそうになっている。どうしたらいいのか・・)
オスカーとナージャが頭を抱えていた時に3人組が歩み寄ってきた。一人の女性がナージャに勢いよく抱き付いた。ナージャはびっくりして床に押し倒されてしまった。
「ジェーン!!」
二人の男性が、ジェーンを叱る。
「ごめんごめん。ナージャは本当にかわいいからついね。」
ナージャはそこにいたのがジェーンとハービーそして、キースだと分かった。
「みんなどうしてここに?」
ナージャが起き上がりながら言った。すると、オスカーとヒルダさんも気づき歩み寄ってきた。
「実はね、私たちさっきのマコを連れ去ったダレン・ウォールを追っていたのよ。そしたらびっくりあなたたちがいたなんて。」
「ダレン・ウォールを追っていた?」
ナージャが不思議そうに言うと、キースは周りを見て言った。
「とりあえず。話は外でしたほうがいいな。ここは騒がしい。」
その場でいた6人は場所を移して話すことにした。





そのころマコは、体を押さえつけられながらウォール伯爵家に到着していた。マコは、ウォール伯爵家が結構大きい屋敷と庭を持っていたことからイタリアでも名門の貴族であるということだけは分かった。マコは、突然屋敷を見ていて何だか嫌な感じがした。
(この感じは・・でもどう何だ?確かめないといけないか・・・。)
マコは頭の中である可能性について考えて、確かめるべきだという結論に至ったため、ここはおとなしく屋敷の中に入ることにした。
屋敷の中は、豪華絢爛な装飾であふれていた。マコとダレンと手下たちは、そのまま長い廊下を歩いた。マコは、廊下に飾ってある美術品の多さにびっくりした。中には、有名な絵画もちらほらある。
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