もう一人のドリームナージャ 1 (序章編)

□第9章 夢
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マコとナージャと別れた後キースとフランシスは、今日の出来事についてやマコレットという少女について話した。
「あのマコレットって奴は何者なんだ。」
キースが言った。フランシスも彼女のことは少し気がかりだった。
「確かに少し気になるね。」
キースは、フランシスの言葉につけ加えて言った。
「それにだ、なんであんなにナージャと似ているんだ。確かに俺は、世界には自分とそっくりな奴が3人いるといったが、あそこまで似ていると他人の空似とも言い切れない。」
キースは、マコがナージャと似ていることが少し気になっていた。
「まさか・・・。」
と二人同時に自分たちの声を出した。
「キース。ナージャって一人っ子だよね・・・?。」
フランシスがキースに確認するように問いかけた。キースはその問いに頷いた。
「フランシス、俺がナージャの母親のことを調べていた時におまえが今考えていた情報はどこにもなかった。」
「けど・・・ナージャが言っていた言葉がどうも気になるんだ。」
フランシスは、キースに言った。キースは、ナージャが言っていた言葉を思い出す。
「昔あったことがあるかもしれないって言っていた話だな。」
フランシスは、頷く。
「まあ確かにな・・・。とりあえず、ナージャには黙っておいて俺たちでマコレットが何者なのか調べる必要がありそうだ。それに俺たちが今日見たアレも…。」 
キースは、自分がナージャを助けることができなかったことに悔んでいた。あのシャドウドールの前では、元怪盗黒バラも無力だったということに。
「ああ、そうだね。今度奴に会った時に策を練っておかないとナージャをまた危険にさらすことになる。」
フランシスもキースと同じくらいナージャを助けられなかったことを悔やんでいた。
もし、あの時マコレットが助けてくれなかったらナージャは今ごろどうなっていたのか二人は想像するだけで身震いした。もしかしたらこの世で一番大切な人を失っていたかもしれない。
「とりあえず、ナージャはマコと一緒にいれば今のところは大丈夫な気はするけど・・。」
フランシスはマコの持っていたペンダントのことを考えながら言った。キースは、今の状態では自分はナージャを守ることでできない事実を苦し紛れに受け入れながら・・・
「そうだな。」
とフランシスに言った。
「それより、兄さん今日はどうするんだい?もう僕を演じる必要はないわけだし。」
フランシスは、重くなった空気を少しでも軽くするためにキースに言った。
「そうだな。今日はどっか空いている部屋にでも泊まるか。」
キースもいろいろなことを考える必要があるとは思ったが、とりあえず今日は考えても答えがみつからないと思い、寝ることにした。
さいわい、舞踏会はさっきの一件で早めにお開きになったので、二人は別々の部屋で眠った。
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