もう一人のドリームナージャ13(大英博物館編)

□第5章 首飾り
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そうこうしているうちに大英博物館の中にマコたちは入った。入ったとたん、エジプト文明の物とされている像や、石版などが置かれていてその迫力に圧倒されてしまった。特に始めて見たマコは、エジプト文明がいかに栄華を極めた文明なのかがわかりすごく衝撃を受けていた。
「すごいわね。こんなものが古代エジプトでは作られていたんだ。」
マコがエジプト王の像を見て言った。
「古代エジプトでは、王の権力の象徴としてたくさん像やピラミッドを作ったんだ。いまだにピラミッドには多くの謎があるらしいがな。」
キースがマコの側で話した。
「へえ、そうなんだ・・・。そのピラミッドのなぞってなに?」
「それは、あの大きな石をどうやってあそこまで運んだのかとか、どうしてあんなにきれいな形で摘むことができたのかなどいろんな謎があるよ。」
マコの問いかけにクリスチャンが答えた。それを聞いてマコは、確かにそう言われてみればそうかもしれないと思った。
「いろんな謎があるのね。」
「そうだよ。だから、僕は古代エジプト文明について研究しているんだ。すこしでも、エジプト文明の謎を多く解明したくて。」
「ふーん。なるほどね。」
いつの間にかマコは、クリスチャンの話を聞いていた。側にいたキースは、話し相手だったマコをとられてなんだか不機嫌そうだ。
「でも、全て分かってしまったら面白くないわね。」
マコは突然クリスチャンの主張と反対なことを言った。
「え?」
「だって、分からないから魅力的なんでしょ?なら、分からなくてもいいって言うかその方が、一人一人が想像できて面白いなっておもったの。私、ちょっと変わっているかしら?」
マコはクリスチャンに言うと、クリスチャンが少し戸惑ってしまった。
「おまえらしいな。俺はマコレットの考え方はきらいじゃないな。」
マコの主張を聞いたキースが自分も同じ意見だと言わんばかりのことを言った。
「でしょ?私こういうのを見て、どんな文明だったか想像するの。そこに生きていた人がどんな暮らしをしていたかとかってね。そうすると、不思議とその世界が見えてくるのよ。」
マコは、目を輝かせて言った。それを見ていたキースは、マコの考え方がおもしろいなと思った。
「へえ、君っておもしろいことを言うんだね。確かにこうして展示品を見ていると想像したくなるよ。」
クリスチャンがマコに言った。
その時、ナージャとフランシスが、マコたちがいるほうに歩み寄って来た。
「マコ!あっちに新聞に載っていたクレオパトラの首飾りがあるのよ!」
「あの首飾りが!?」
マコはナージャの言葉に目を輝かせた。
「行きましょう!」
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