もう一人のドリームナージャ12(ドーバー海峡編)

□第8章 二人の宝
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マコは、銀色の剣をジェニファーに向けた。ジェニファーは、自分と同じような力をもつものが現れたことで少し困惑気味だった。側にいる海賊たちもマコの出現に呆然としている。
「銀の女騎士ですって!」
ジェニファーは、声を上げる。
「そんなに驚くことかしら?」
マコは挑発的に言った。ジェニファーは、クリスタルを強く握りしめる。
「・・・あんたいったい何が目的なの?」
ジェニファーがマコに問いかける。
「私の目的?・・・そうね、ここにいる客たちを基に戻すこと。そして、あんたたちを警察に突き出すことかしら。」
マコがそう言った瞬間複数の男たちがマコに襲い掛かって来た。
「生意気な小娘が!」
男たちはマコに攻撃をしかけようと殴ろうとするが、マコはするりと交わすと、銀の剣は使わず、後頭部を一撃した。すると、男たちは気を失って倒れた。それを見たジェニファーが、困惑の表情をつくる。
「つ・・強い!」
マコはその言葉を聞いてジェニファーをにらみつける。
「海賊って思っていたよりも大したことないわね。もう少し骨があるかと思ったんだけど。」
ジェニファーは、それを聞いて少し怒った顔をする。
「そんな顔をするくらいならあんたたちの本気とやらをみせてちょうだい。」
マコはこれでもかと思うほどの嫌味たっぷり言った。すると、ジェニファーがニヤリと笑った。
「さっきの腹いせ何だか知らないけれど・・・ずいぶんいいたいほうだいじゃない!」
ジェニファーが言い放った。マコの顔が一緒ゆがむ。確かにさっきこの目の前にいる女とキースとのことは気になるところではあったし、この女の顔見ていて正直イライラしていたのも確かだった。
「別にあんたがなにしたかは知らないけど・・・ただ言えることはあんたをここで私が絶対倒すってことよ。」
マコは言い放った。
それを聞いてジェニファーがニヤリと笑った。
(この子は、さっきのことがあるから私を倒したいってわけね。)
「へえ、でもその言葉そのままあんたに返してあげる。」
「面白いじゃない!」
そう言うとマコはジェニファーに突進した。その時、ジェニファーがすぐに歌いだした。その歌は、マコの中に侵入してマコにささやいてくる。心の中で歌が話し言葉になってマコに聞こえて来た。
『彼とのことが気になっているのかしら。』
その問いかけにマコの動きが制止する。それを遠くで見ていたナージャはどうしたのかと思ったほどだった。
「なにがいいたいのか私にはさっぱりだわ。」
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