もう一人のドリームナージャ9(パープル・アイ編)

□第3章 敵の正体は?
1ページ/5ページ


マコは頭を思いっきりぶつけたせいで頭が痛かった。それに、起きたときに自分が汗をびっしょりかいていることに気が付いた。
「マコ大丈夫?そんなにふうに飛び起きちゃって。」
マコの頭を見ながらナージャが言った。マコはきまずそうな顔をした。朝っぱらからついてないとマコは思った。そのあと、体中の汗を拭いてから服に着替えてフランシスがいる部屋で4人一緒に朝食をとることになった。




ナージャは、マコが朝から頭をぶつけていたので、心配そうに何回もマコの頭をチラッと見ていた。それがフランシスには気になった。
「ナージャ、どうしてマコの頭の方ばかり見ているんだい?」
マコは一瞬ビクッとした。しかし、次の瞬間ナージャはフランシスにその理由を話してしまった。
「実は、マコを起こした時にマコびっくりしたみたいでベッドから飛び起きてそのまま床に頭をぶつけちゃったのよ。」
朝からこんな失敗談を双子の前で言われたマコの顔がみるみるうちに赤くなった。キースは、そんなマコを見てニヤリと笑った。
「ふーん、朝からドジを踏んだってことだな。まあ、怪我がなくてよかったな。」
キースの言い方がなんだかからかっているみたいに聞こえたマコはキースを一瞬にらんだ。
「なんだ?」
「別に。」
マコは自分の失敗であるもののなんだからバカにされたことでイラッとした。しかし、キースのほうはなんだか楽しいのかかすかに口元が笑っていた。
「でも、マコ気を付けてね。それにけっこう寝言を言っていたし。」
「寝言?」
マコはびっくりした顔していった。
「ええ。なんでも、ノエルがどうのこうのとか・・・次は自分が・・とかいろいろずいぶんうなされているみたいだったわ。マコ・・なにか悩みごととかあったの?」
ナージャがマコを心配そうに見た。マコは、そんなことを言っていたのかと思ったが、夢のことを話したところでどうかなと思ったので、その場は大丈夫だと伝えた。
「今日は、例の事件を調べるのかい?」
フランシスがマコに向けて問いかけた。マコは、一瞬夢のことを思い出した。もし、あの夢が本当の出来事のなら次に狙われるのは自分だということが分かっていた。
「えーとそうね・・・そうしましょう。」
マコの答え方がどこか上ずっていたので、フランシスが不思議そうな顔をした。
「マコ大丈夫かい?なんだかいつもの君らしくないみたいだけど。」
フランシスが言った言葉にドキッとしたマコは、一瞬体がビクッと動いてしまった。それを見たキースが今度はマコの方を見る。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ