もう一人のドリームナージャ8(鎖の魔女編)

□第6章 裏切り
1ページ/3ページ


悲鳴をあがる少し前、マコは一人だれもいない通りを走っていた。そして、だれかに当たった。
「ごめんなさい。」
マコが見ると、なんとローズマリーだった。
「ローズマリーどうして?」
「実は、私あなたが心配でついてきたのよ。」
そういうと、マコは泣き出して、ローズマリーに抱き付いてた。
「ローズマリー・・・私・・・わたしどうしていいのか分からない。キースに大っ嫌いなんて言っちゃったの。本当は、真逆なのに・・・。」
そう言うと、ローズマリーがマコを抱きしめた。
「落ち着いて、キースだってそんなこと本気でとらえてないわ。」
「そうかな?」
マコの目から涙がこぼれる。
「そうよ。マコちょっと場所をかえましょう。ここだと、人も多いし。」
そう言われて、マコは人気のない路地にローズマリーと一緒に入って行った。後から追いかけていたナージャは、マコの姿を見失ってしまった。
「マコどこなの。」
それをローズマリーは横目で確認し、路地に進んだ。人気のない路地に進んでいくと、マコは不安になった。
「ローズマリーどこまでいくの?」
「あ、ごめんなさい。ここらへんで話しましょう。そう、心置きなく。」
急にローズマリーの顔色が変わってマコはびっくりして、ローズマリーから離れた。
「あら、どうしたの。かわいくもなくて、お人よしのマコレットさん。」
マコは急なローズマリーの豹変ぶりに戸惑っている。
「ローズマリー・・・いったいどうしたの?」
マコが言うとローズマリーは笑い出した。
「別にこれが普通の私よ。だいたい、ちょっと褒められてたくらいでいい気にならないほうがいいわよ。その服だってあんたになんか着られて迷惑だと思っているわ。こんなかわいくない子にね。」
ローズマリーが言うと、マコは信じられなさそうな顔をしていた。
「それに、キースだって、あなたに好かれて正直迷惑よ。だって、あなたかわいくもないし、女の子っぽくないもの。それに、彼が好きなのはナージャでしょ。ナージャとあなたとでは雲泥の差じゃない。」
「やめて・・・そんなこと聞きたくない。」
マコは耳をふさぐ。でも、ローズマリーは続けて言った。
「ナイト・ジュエルなんて物騒なものを持った子なんて、怪物じゃない。危険すぎて彼だってあなたと一緒にいたくないはずよ。ナージャもフランシスもそう思っているわ。」
「やめてー!」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ