もう一人のドリームナージャ15(マザーローズ編)

□第7章 アメリアの提案
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「ハービー‼」
「ジェーン、アメリア夫人が言っていることは正しい。一番この状況を打開できるのは、マコレットしかいない。」
ハービーが言いきると、ジェーンはなにも言うことができなくなる。
「ハービーさんに賛同して頂けてうれしいですわ。」
アメリアは、ちらりとナージャとフランシスを見るが、二人は複雑そうな表情をしている。
「アメリア夫人・・さっそくですが、あなたの提案にはある条件をクリアする必要があると思うのですが・・。」
「条件?」
ナージャが反応する。
「そうね。でもどうして分かったのかしら?」
「さきほどの提案でしたら、我々に言わずともあなた一人が行えば済む話です。ですが、今の今までやっていないということはなにか理由があるのではないでしょうか?」
「ええ、ハービーさんその通りですわ。今私の手元にあるナイト・ジュエルはもてるエネルギーを使い果たしてしまっています。それに私の願いはクリスタルと言えども大変なエネルギーを必要とします。」
「なら、あなたの提案は難しいのでは?」
ハービーは、疑問を投げかける。
「確かに今の状態では無理です。ですが、彼の協力を得られれば話は別です。」
「彼とは?」
「デイル。そう、デイルの力を借りれば可能です。」
アメリアがその名前を出した途端一同が信じられない顔をする。
「デ・・デイルって、母さんなにを言っているんだい?あいつが力を貸すわけ・・・。」
「フランシスの言う通りよ。デイルは、アメリアさんを甦らせた張本人よ。」
フランシスとナージャがアメリアを説得しようするがアメリアの意思は変わらなかった。
「いいえ、デイルはきっと私に協力してくれると思います。私以外の人間ならともかく、私なら彼を説得できます。」
アメリアが自信に満ちた声ではっきりと言った。その言葉を聞いて、ハービーは考え込む。
(確かにデイルがこちら側につけばマコレットを甦らせる難題はクリアできるかもしれない。だが・・奴が・・その気になるのか?)
しかし、ハービーはアメリアの案以外に思いつかなかった。
「分かりました。あなたの案がうまくいくようにサポートします。」
「ハービー!」
ナージャが信じられないという目で見る。
「ありがとうございます。ハービーさん。」
アメリアは微笑んだ。しかし、フランシスとナージャ、ジェーンは信じられなさそうな顔をしているばかりだった。
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