もう一人のドリームナージャ15(マザーローズ編)

□第4章 ショック
2ページ/3ページ


(母さんには、僕の考えがお見通しなのは分かるけど・・こんな形で言われるとなんだか・・・。)
「ところで、さっきの銀色の光ってマコだったんじゃないのかしら?」
「マコ?」
「だって、マコは銀の騎士よ。だからきっと・・。」
ナージャが、言った直後アメリアが右手で握りしめていた物をナージャの前に見せた。
「そ・・それは・・マコのペンダント!」
ナージャの目が輝く。
「アメリアさん、マコはどこですか?それにキースも・・・。二人ともさっきからどこにもいないから心配していたんです。」
ナージャが、アメリアに聞く。しかし、彼女は、首を横に振った。
「ナージャ、落ち着いて聞いてね。フランシスも・・。」
アメリアがさっきとは打って変わって真剣な目で二人を見る。
「ええ。」
途端にナージャの心の中が不安で満たされる。
「マコレットは、死んでしまったのよ。」




沈黙がしばらく続いた。ナージャは、信じられないようで、首を横に振り、そして声をあげてしまった。
「嘘よ!」
ナージャがアメリアに言う。
「本当のことよ・・・ナージャ。」
アメリアは、真実だけをナージャに伝える。ナージャは、座り込んでしまった。
(マコが・・死んだですって・・・そんなこと・・・。)
「お母様、どういうことですか?ナージャや僕にも分かるように説明してください。」
フランシスが言うと、アメリアは、口を開いた。
「ええ、そうね。すべてはデイルが、ナイト・ジュエルに願ってしまったのが原因。そう、私を生き返らせてと。クリスタルにはもともと人を生き返らせる力がある。だけど、普通の願いとは違って代償を支払わないといけないのよ。」
「代償?」
「ええ、その代償が命。だから、マコレットは死んでしまったのよ。その証拠に私がここにいるの。」
「そ・・そんな・・マコレットは、私の生き別れたたった一人の双子の妹なの。だから、どんなことをしたってマコレットを・・・。」
ナージャが、アメリアに訴えかける。その光景に耐え切れなくなったフランシスが、ナージャを抱きしめる。
「ナージャ・・。」
ナージャはフランシスに抱きしめられながら、体を震わせて泣く。
「お母様・・彼女を助ける方法はないのですか?」
フランシスは、アメリアに尋ねる。
「一つだけあるわ。」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ