もう一人のドリームナージャ10(ブラックバレンタイン編)

□第8章 結ばれた同盟
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「マコって好きな人いないっていっていたけど。あれってみんながいて言えなかったんじゃないの?」
ナージャが言った。マコはその問いかけに首を傾ける。
「・・・・私がどうして嘘つく必要があるの?」
マコはナージャを見ながら不思議そうに尋ねる。
「確かにそうだけど・・・でも、あの時はフランシスやジョンがいたし・・・恥ずかしかったのかなって。」
ナージャが言うと、マコは笑った。
「ナージャ、考え過ぎよ。私には、好きな人はいないわ。」
「でも、キースと一緒だったんでしょ。」
ナージャは、言った後しまったと思った。本当に聞きたいことが明るみになってしまったんじゃないかと戸惑ってしまう。
「ナージャ、私があなたのボーイフレンドを横取りするわけないでしょ。それにキースにはたまたまあっただけだし。」
マコが笑顔で言った。ナージャは、マコに言われた内容からマコは自分がキースではなく、フランシスを選んだことを知らないんだと思った。
「あのねマコ、私キースとフランシスのどちらが好き分かったのよ。」
「へえ、そうなんだ。よかったわね。」
マコはあまり関心がないようで気にも留めていない。しかし、ナージャは聞かれてもいないのに自分の下した決断を話した。
「私、フランシスを選んだの。だから、マコがキースのことを好きなら本当のことを言って。」
ナージャが思い切っていうとマコは優しくナージャを見た。
「ナージャ・・・なんだか私のために言ってくれたみたいだけど、私は本当にキースに対しては、ナージャみたいな特別な気持ちはないの。そう、キースは確かにあなたと同じくらい大切な人だけど、ただの友人よ。」
マコはナージャにはっきりと伝えた。
「え・・・でも・・・。」
「でもじゃなくて、もうおしまいにしましょうよ。だいたい恋バナをするほど私はあなたほど、恋愛経験はないし・・。むしろ、ナージャの恋愛話の方がききたいわ。」
マコはニコッと笑うとナージャは、少し顔が赤くなった。
「えーと分かったわ。この話はおわりにしましょう。」
ナージャはマコの話に納得した。しかし、ナージャはマコではないもう一人の人物にことの次第を確かめようと思った。しかし、ナージャは、肝心なことに気づいていない。そう、自分の目の前にいるマコは本物のマコではないことを。




そのころ、キースもホテルに帰って来た。しかし、ホテルに帰ってきた途端なんだか胸騒ぎがした。その正体がなんであるかが分からず、とりあえず部屋に戻ることにした。部屋に戻るとフランシスがこちらを見た。
「フランシス、なにかなかったか?」
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