もう一人のドリームナージャ10(ブラックバレンタイン編)

□第8章 結ばれた同盟
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マコは、声を上げる。
「君が、いろんな人に自分の魅力を振りまきすぎだよ。おかげで、僕は今嫉妬しているんだから。」
「嫉妬?」
「あのキースってやつ・・・君にとって何なんだ?」
それを聞かれてマコは押し黙ってしまった。
「へえ、君にとって特別な奴か・・・。でも、あんな奴君にふさわしくない。あいつは、君の価値に気がついていない。」
ウィリアムが、強く言った。マコは困惑している。
「僕なら、君の価値を理解している。だから、僕を選びなよ。」
ウィリアムがマコの耳元で囁く。マコは、怖かった。このままだとウィリアムに何されるか分からないからだ。
「ウィル・・・もうどいて。あなたの気持ちは分かったから。」
「じゃあ、一生僕のところにいてくれる?」
その問いかけにマコは答えられない。
「ふーん。分かったよ。そんなに僕のことが嫌いなんだね。」
「そういうわけじゃないわ。ただ・・・。」
「ただ・・・・?」
「今のあなたが怖いのよ。そう、私の知っている優しいウィルはどこに行ってしまったの?」
マコが問いかける。すると、ふてきな笑みをなげかけた。
「今だって、優しいよ。でも、君が僕の言う通りにしてくれればだけど。」
マコは、もうどうしていいか分からなった。とにかく、怖くて怖くて逃げ出したかった。
「マコレット・・・どうする?君の答え次第で僕の行動は決まるよ。」
「分かったわ。あなたの言うことを聞くから、もうこんなことはやめて。」
その答えに満足したのかマコの上からどいた。マコは、一瞬安心したのもつかのまだった。今度は、左腕に腕輪を装着された。
「え?」
「これで、君はここから出られないよ。この腕輪は、鎖につながれているからね。君が誓っても、その場しのぎでいったんじゃあ困るから。」
「ウィル‼」
マコはショックで今にも泣きだしそうだった。
「なにも、心配しなくていいよ。君の友人たちには君のコピーをあげればいいんだから。」
「え?」
マコがウィルの後ろを見ると、そこには自分そっくり人物が立っていた。
「それと、マコレット君のペンダントはいったん僕が預かって置くよ。」
マコはペンダントを外されてしまった。
「どういうこと?」
「僕は、君のと同じ力を手に入れたんだよ。そう、この僕のクリスタル・・・ツイン・ジュエルだよ。」
「ツイン・ジュエルですって!」
マコは驚きを隠せない。そんな驚いている姿を見てウィリアムが笑う。
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