もう一人のドリームナージャ10(ブラックバレンタイン編)

□第5章 初恋について
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「結構難しいお題ね。そういう経験がないといまいちイメージが湧かない・・・わね。」
そう言うと、ナージャとフランシスにマコはわざと問いかけた。マコはそう言う内容については、二人の方がアドバイスできると思ったからだ。
「えーと、マコ・・急に振られても。」
ナージャがちょっと戸惑っている。しかし、マコは負けじと畳みかける。
「やっぱり、両想いとかっていいわよね。聞いているほうもこう二人の気持ちが伝わってくるし。」
マコはナージャの方を見る。ナージャは、目の前にフランシスがいるせいでなんだか恥ずかしいみたいだった。
「そ・・そうね。お互いの気持ちが分かり合えていたら素敵ね。きっとそんな気持ちが聞いている人にも伝わるといいわよね。」
ナージャがなんとか答えた。
「両想いか・・・。でも、いまいちイメージつかないな。あいにく僕にはそういう経験がないし。」
ジョンが言った。
「じゃあ、同じ恋のテーマで初恋とかってどうかな?」
マコは提案する。マコは、ここぞとばかりにアイデアを出していく。
「初恋?」
ジョンがちょっと首をかしげる。
「そう、これなら誰だってだいたい経験あるし、ジョンだって曲にしやすいんじゃないかしら。」
マコは言った。
「具体的に初恋のどこを曲で表現するんだい?」
ジョンがマコに問いかける。それには、マコの少し考えた。確かに初恋のどこをどう表現するかって結構これも難易度が高めだった。
「例えば、ドキドキする気持ちとか・・・。」
ナージャが思いついて言った。マコは、明らかにナージャ自身の体験を含めながら話していると思った。
「でも、それってありきたりだと思うわ。普通にそのくらいなら、誰だってイメージ着くわ。」
マコはナージャの案を軽く流す。それを見ていた、フランシスとジョンは、意外にマコが真剣になって考えていると思った。
「でも・・・。」
ナージャが押し黙ってしまった。マコはちょっと言い過ぎたかもと思った。
「なら、こんなのはどうかな。思っている人のことを常に考えてしまうとか・・・あとは、好きになった子が自分のことをどう思っているのか不安な気持ちとか・・・。あとは、またどこかで会えたらいいなとか・・・どうかな?」
フランシスがジョンにいくつかのアイデアを出す。フランシスは、この内容を話す時どこか恥ずかしそうな顔をしていた。結構具体的な内容だったので、マコはフランシス自身の経験からなのだろうと思った。
「さすがフランシスね。言うことが違うわ。」
「本当ね。私もそんな気持ちになったりするからそれいいと思う。」
ナージャが、フランシスの方を向いて笑顔で言った。すると、フランシスもナージャの方を見つめている。どうやら、このままだと二人の世界に入ってしまいそうな気がしたので、マコは咳払いをした。
「オッホン、ジョンどうかしら?曲のイメージが湧いてきた?」
マコが聞くとジョンは、マコの方を見て言った。
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