もう一人のドリームナージャ3(操られた貴公子編)

□第5章 プリンセス・マコレット
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マコは、疲れてベッドにそのまま眠ってしまった。夢の中で、マコはきれいなドレスを着て大勢の人からダンスを申し込まれていた。しかし、マコはダンスが大の苦手だったので、どの男性とも踊らないように丁重に断っていた。しかし、一人の男性がマコに近づいてきて、マコに言った。
「踊っていただけますか?」
マコは差し出された手を見てどうしようか一瞬迷っていた。
「大丈夫だ。俺がリードするお前は何も気にしなくていい。」
というとマコの右腕を引っ張り、マコは無理やり踊ることになった。しかし、不思議なことにマコは苦手なダンスをきれいにリズムよく踊ることができている。マコ自身びっくりだった。
「ほら、心配なかっただろ?」
とダンスの相手が言う。マコは、その男性の顔を見ようとして顔を上げるが、顔にもやがかかって誰なのか分からない。
「あの・・・あなたはいったい・・。」




「誰?」
マコは、その時目が覚めた。マコは、さっき見た夢の中のダンスの相手が誰だったのかすごく気になった。一つ分かることは、すごくリードはうまかったということだ。マコには、思い当たる男性がいない。
「あーあもう。こんなところにいるからあんな夢みるのよ。」
髪をかきあげながら言った。自分が舞踏会の会場できれいなドレスを着て踊るなんてありえないことだったからだ。
「私は、お姫様じゃないのよマコレット。騎士なんだから!」
マコがそんなことを自分に言い聞かせているとコンコンとドアをたたく音がして、マコはベッドから起きてドアに駆け寄った。そして、ドアをゆっくり開いた。すると、いきなり頬にキスされた。
「おはよう。マコレット。」
マコはびっくりした言葉がでない。ダレンが嬉しそうな顔をしている。
「え・・・えええええ!」
「さーて、ご飯の時間だ。服は、メイドが持って来てくれるからそれを着てね。」
とダレンがウィンクして去った。マコは、突然のことで動揺してしまった。
(しまった不意うちを食らって声が出なかった。)
「あのう。これダレン様から。」
マコの近くにいたメイドがマコに服を渡した。マコは、一回部屋に戻りその服を着ることにした。いつも着ているマコの黒の長そでと黒のズボンを脱ぎ捨て、その渡された服を着た。マコは、白いブラウスに黄色の長めのスカートをはいた。マコは、服を整えようと鏡を見た。いつもの自分と違った自分がそこには立っていた。
「いつもとかっこが違うだけで調子狂うな。」
マコはそのまま部屋の外にでてダレンがいる部屋に向かった。途中で迷子になり、食事の時間に遅れて到着した。
「遅いぞ。マコレット!」
ダレンが待ちくたびれたような顔をして言った。しかし、ダレンはマコレットの姿を上から下まで見て自分の選んだ服は間違ってなかったと思った。
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