*キン肉マン
□黒い悪魔の一日
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「吸引ブラックホール!」
ブラックホールが顔の穴を広げると風船が広がった穴へとだんだん近づいていった。
『おぉ〜!すごいすごーい!』
アサリがキャッキャッとは
しゃぐ。
「こんくらい朝飯前よ!悪魔超人をなめっ「ズボッ!」」
『あ…。』
「…。」
ヤバイ、風船が穴にハマった。これ以上穴は広がらないし…。
今の俺ってすげーダサいよな?
「ブラックー!」
(ペ、ペンタゴン!)
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「はぁ、まじで助かった。サンキューペンタゴン。」
「どういたしまして、案の定公園に来てみたらこうだよまったく…」
いや、お前が公園行ってこいって言ったからこうなったんじゃねぇのかよ?!なんて、心の中でツッコミを入れるブラックホール
アサリは新しくやって来た顔に星が描いてある白い人を不思議そうに見上げた。ペンタゴンは足元のアサリに気付くと手に握っていた風船を差し出した
「これ、きみの風船だろう?うちのブラックがごめんね。」
『ううん、違うの!ぶらっくほーるさんがわたしの風船を取ろうとしてくれたの。だからぶらっくほーるさんは悪くないんだよ!』
「え?!そうなの、ブラック?」
ペンタゴンがブラックホールの方を振り返る だがブラックホールはプイと顔を逸らした
「悪魔超人が人助けして悪いかよ。」
「ふーん…。君がねぇ…」
俺には分かるぞ。てめぇ絶対ニヤニヤしてるだろ
ペンタゴンは顔を下にしてふふっと笑った。二人が「ブラックって天邪鬼だよね」など小突きあいをしているとアサリが顔を上げる
『あの!ぶらっくほーるさんとお星さまさん、ほんとうにありがと!』
何だこいつ、不覚にも幼女に一瞬ドキッとした自分を呪いたい。言っとくが俺はロ*コンじゃねぇからな!だが、こんな風に感謝されるのは嬉しい
ブラックホールとペンタゴンはアサリを見て、顔を向かい合わせ小さく笑うと
アサリもつられて少し照れながら笑った。 すると5時を知らせるチャイムが鳴り、いつの間にか周りは橙色に染まり公園に居るのは三人だけになっていた
『そろそろお家に帰らなきゃ…。
もっといっぱいお喋りしたかったな…また、明日も会える?』
「どうせ暇だし明日も来てやるよ
それに、高い高いもしなきゃなんねぇだろ?」
膝を曲げ目線を合わせたブラックホールはアサリの頭をガシガシと撫でた。
『うん!』
「じゃあまたなアサリ。」
「ばいばいアサリちゃん」
公園から帰ってゆくアサリに手を振りながらブラックホールは、こんな1日もありかな。と思いながら笑った。