Book2

□愛欲確率論
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ごめんね、可愛い、好きだよ。
同じ言葉と名前を繰り返し囁きながら、サンジは豊かな胸を揉みしだく。聞き慣れた優しい声音に含まれた確かな欲情がナミの耳朶を食み、それだけで腹の奥が疼く。急な締め付けにローが僅かに眉根を寄せた。


「おかしいな。これだけのことをして何故占いの結果が変わらないのだろう」


その声の方へ皆が視線を向けると、ホーキンスが藁を伸ばしてカードを操っていた。数回精を吐き出しているが、他の者よりかは淡白なのだろうか、一人シャワーを済ませバスローブを羽織っている。


「全員、25%のままだ。……まだ何もしていない奴も」


全員の視線が、今度はベッド脇のソファに注がれる。
そこには両手で赤くなった顔を覆ったまま、気絶しているディエス・ドレークの姿があった。海軍出身だという変わり者の海賊は、生来生真面目な性格なのか女に免疫がないのか、この部屋に連れられて来た直後から動揺を隠せずにいた。けけ結婚もしていない男女が、などと口走り、サンジとローによってあっさり露わになったナミの裸体を目にするや意識を失ってひっくり返った。いつ目を覚ますのだろう。


「ホーキンス、お前の占い本当に当たるんだろうな」
「む、失礼な」
「確率を上げるにはまだシ足りないんじゃねェのか?なあナミ屋、おれのこと好きだって言えよ。もっと気持ち良くしてやるから」


何を勝手なことをと吐き捨てる代わりに、ナミの口から出て来たのは甘い嬌声だった。劣情をそのまま叩きつけてくるような抽送にべたつく肌が波打って揺れる。濡れそぼった蜜園が飽きもせず新たな蜜を垂らし、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てるのを聞いて、ローは口角を上げ、ナミはぎゅっと目を瞑った。視界が暗転すればより聴覚が鋭敏になり、現実逃避の役には立たなかった。


「あっ、やっ」
「ナミさん、好きだよ」


ナミさんの好きもおれのものならいいのに、と呟いて、サンジはナミの背後から横へと移動した。弄ばれ続けた胸の頂は色濃く、ぷっくりと立ち上がっている。疼くそこを温かく湿った感触が襲った。


「やぁっ、サンジくんっ」


名前を呼ばれて、サンジは先端に吸いついたまま笑う。そのまま、ちゅうっと音を立ててきつく吸い上げてみたり、舌で転がしたりして反応を楽しむ。
更に激しい快楽に飲み込まれたナミにつられて、ローも中で幾度目かの絶頂を迎えた。
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