Book2

□アスパルテヰム
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毒かどうかは、分からないけど。


神経がヤられるような甘さであることは、確かだ。






「…サンジ、く、やめ…もう、」
「…なあに?ナミさん」


可愛い君の、濡れたまぶたに優しくキスをする。一糸纏わぬ姿で互いの熱を貪り喰らうのもいいけれど、こうして中途半端に乱された服のままというのも、男の支配欲みたいなものをくすぐって、また、いい。


「も…怒って、ないから、…あ!」
「だってナミさん、泣いてるじゃん。おれの気持ち、ちゃんと見せなきゃね?」


びくん、と軽く震えた身体が愛おしい。


毎度毎度、浮気を疑われるおれ。…まあ正直言うと、そう差し向けているフシもある。だって、おれのことで頭がいっぱいになってるナミさんが、可愛くて仕方ない。
そのたびに怒らせて、悲しませて、謝って、めいっぱい愛し合う。……弱ってる彼女につけ込んで、一方的に、だけど。


「おれにはナミさんだけだって、分かって欲しいんだよ……?」
「分かったから、も、わか…っやぁ、」
「……ココ、弱いもんね?」
「あぁぁっ」


剥き出しの秘芽を摘む指に力を込めると、限界まで焦らされた身体はあっという間に達してしまう。とろとろに潤ったそこも、長い睫毛から零れた涙も、肌にうっすら浮かぶ汗すらも、全部全部飲み干してしまいたい。


ーきっと、頭がおかしくなるくらいに、甘い。




「だめっ…!今は、あ、ぁっ」
「んー……?どして?」
「……ッ、イッたばかり、だからあっ……!」


絶頂の余韻に震える花びらは、まるでおいでおいでをしているように誘うから。可愛い拒絶は聞こえないフリをして、構わずに腰を進めてしまうのが常。


「ーーーああァッ……!」




おれのプリンセスは、


こんなにも甘くて……
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