短編夢小説
□やめてください
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「おっ、いたいた〜。」
「あっ、悠一！なんでいるわけ！？」
「俺のサイドエフェクトでね。」
私、ナルはバイト先から帰る途中に恋人である迅悠一に遭遇した。
「だからやめてって言ってるじゃん！私そうやって悠一にサイドエフェクトで探されるの嫌なんだって！」
「あれ〜？そうだっけ？」
「そうだよ！何回も言ってるじゃん！何回言えばわかるの！？」
「ごめんごめん、はは…。」
「んも〜、次やったら怒るよ？」
「はいはい。」
でも、私はこうやって迎えに来てもらうのは、嫌じゃない。寧ろ嬉しいって思う。
けど…たまにはサイドエフェクトなんかに頼らないで自力で探して、見つけて欲しいって思う。
…ちょっと、贅沢かな？
「…ナル？」
「あっ、何？」
さっきからずっと呼ばれていたらしい。
「…俺が迎えに来るの、もう嫌？」
「…えっ？」
「レイジさんとか、京介の方がいいか？」
「な、なんでそうなるの！？」
「だって、俺が迎えに来るといっつも不機嫌じゃん。告白したのも俺からだしさ。
…もしかして、俺のこと、実は嫌い？」
「…」
「そっか、じゃあ、俺もう…」
「ちっ、違うよ！」
「…ホントに？」
「ただっ…たまには、サイドエフェクトに頼らないで、自力で探してほしいな…。…って思うんだけどな…。」
「…ごめん、あれ嘘。」
「…へ？」
「だから、嘘。」
そう言って悠一は軽くペロリと舌を出した。
「…はぁぁ！？」
「信じたんだー、小南じゃないのに。ははっ。」
「〜〜っ、悠一のバカバカバカバカバカバカバカバカ！！」
悠一はいっつもサイドエフェクトに頼ってるから、仕方ないじゃん！
「だいじょーぶだよ。ナル。」
そう言ってから、悠一は、微笑んだ。
「これからも自力で探すから。」
「…是非そーしてください。」
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2015/01/26 fin.