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□にょたぷり
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(201、ルキズにょた)
「夏だから海行きたいよね」
そんな立海男子(…?)テニス部部長、精香の鶴の一声により四天王寺、氷帝、青学、立海の四校合同合宿は幕を開けた。
女子と一緒にいられるということに普通なら色めき立ったりしてしまうことだろう。おまけに粒ぞろい。
しかし、相手は魔王と残念な美少女しかいないため少しでもしっていたらむしろ何もないと思うだろう、そしてそれは正解ではあるがー
初日、夜
「あー疲れた」
「枕投げしようぜ!」
「寝ようぜ…」
ガヤガヤしながら、複数ある浴場から上がり大部屋へ向かう男子達。
「それじゃあ、寝る…」
そういい、ガラリと障子を開けた宍戸が、一瞬にしてピシリ、と硬直する。
それに気付き、なんだなんだとよったものたちが見たものは
美しく、完璧にバランスが取られた手足、ほどよい肉付きの体、キメ細かく、怪我ひとつない白い陶磁器のような肌。男子と違う、ふんわりとした柔らかさと暖かみを感じるライン。大きすぎず、小さすぎず存在する胸、ツヤツヤと輝く銀髪。左手に巻かれた包帯が背徳感と色気を引き立てる。
顔立ちも白い肌に長い睫毛、ほんのりと色づいた頬、スラリとした鼻と、まるで人形のようだ。
完璧ともいうその体の持ち主は、
下着姿であった。
「「「「「「っ!?」」」」」」
動揺でピシリと固まる男子とは反対に、少女、白石蔵乃は一瞬ピシッと固まりはしたが何事も無かったようにジャージに着替えてこちらへ向かってくる。
「あー…他のやつらには黙っといてや、特に幸村。バレたら怒られんねん」
何故男子部屋にいたのか、それで良いのか女子として、部長ぇ…など、様々な思いは交錯したがそれすら出来ないほどの衝撃の男子たちに、「ほな」と言って蔵乃は戻っていった。
長い間固まっていた空気は、跡部の「何なんださっきの…」で一気に解き放たれた
「ですよね普通そう思いますよね!?」
「柳生、紳士紳士。」
「うちの部長が勘弁やわ、同じクラスやけどあいつの行動は読めん」
「俺眠いCー」
「ええ足しとったなぁ…」
それぞれが思い思いの発言をしつつも、どこかずれている。
やはり思春期男子に下着姿はキツかったのだろう。
結局、「見なかったことに」で終わるという、なんとも不条理な結果になった。
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