Stern auf der glnzenden nova beobachten

□ゆうべはおたのしみでしたね
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あらすじ
金ちゃんを迎えに財前も来たので時期部長ズとルキズが赤也のお家で勉強をするようです。

勉強開始から一時間、午後八時半。
既に幾人かには疲れの色がにじみはじめていた。
原因はただひとつ
赤也が英語のそもそもamだとかareだとかisだとかその時点でもうお手上げだったからである。appleやらoneだなんてもっての他だ。
勉強会は難航した上、この面子がうまく結束できる訳もなく。
結局九時を回って時点で金太郎が普段使わない頭をフル回転させたせいでその場で寝落ち。
他のメンバーも寝ることにしてリョーマと金太郎を間に挟むようにして雑魚寝で眠りについた。
しかし赤也は知らなかった
明日、自分の家にルーキーズ厨の一人、幸村が来ることをー。
朝、目が覚めて赤也の目に飛び込んできたのが女神のような悪魔の笑顔であったことは言うまでもない。


やばい。
俺はそう思った。
朝、英単語が頭を飛び回る悪夢を見てたとき、『起きて』と声がした。
誰の声だろう、優しげな声ではなかった。
自分は寝坊したのか、そう思って目をこすって前を見ると…
幸村部長が、いた。
死んだ。
そう思う前に俺は全員を叩き起こしていた。
「やべーって!おい!起きて!」
それで他もノロノロと起きて、見た瞬間固まる。
越前と遠山だけが動じていない。
あいつらの愛され具合は半端ない。俺たちにとっては憎たらしい後輩だけど、他の奴等にしたら庇護欲を掻き立てられるを通り越して性欲すら覚えていそうな人も目の前にいる。複数いる。

隣から財前の「アカン」という声が聞こえる。
幸村部長が何か切り出す前にー。
遠山と越前を抱えて、俺たちはハリウッドばりに窓から飛び降りた。


ダンッ、と大きい音こそしたけど無事折れることもなく地面に着地出来た。
朝から起きたらいきなり抱えられて飛び降りて、正直気分が悪い、というか、眠い。けりとかいたりとか翁とか頭の上で飛び交っている、悪夢みたい。
隣ではすっかりテンションの上がってうるさい遠山と、顔面蒼白な顔。それで眠そうな俺。
部活で学校に行く多数の高校生達が、有り得ないものを見る目で見てくる。
「逃げるぞ!」
そういい、海堂さんにグイッ、と手を引っ張られる。
気づくと皆走っていて、グングン引きずられる。
背後から…あれは、幸村さん?
笑顔のまま、凄い勢いで追いかけてくる、あの人病み上がりだよね?
そのまま、流れるように駅について、取り合えず神奈川から東京へと行った。

【モブOL視点】
え、何あの子たち。
乗客は一斉にそちらをちらって向いたと思う。
顔立ちは整ってる方…というか二次元にいてもおかしくないんだけど、凄い息を切らせてたり、半分眠ってたり、とにかく凄い勢いで駆け込んできた、漫画なら、電車が国民的一家の家みたいに曲がってるんじゃないかってくらいに。
何より、顔面真っ青で、「終わりだ…」「殺される…幸村部長に…」「まだこの世界を眺めていたかった…」「まだぜんざいを食いたかった…」って、異様に三点リーダーをつけて物騒な事を呟いているその隣では、「コシマエー!これからどこいくんや?」「知らない、夢の国?」と、やけに呑気な会話をしてる。

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