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□笑って
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その日は、穏やかな日差しが桜を咲かせていた。

「ねぇ晴矢、君って笑わないの?」

部屋でボールを蹴っていたら、あいつに突然そう言われた。
自然と足が止まる。
じっと見つめてくるあいつにそうか?と尋ねると、あいつはこくりと頷いた。
自覚していないことは良く分からない。

「晴矢の本当に笑ってる顔、見てみたいな」

あいつはそう言って微笑んだ。
窓の外には、桜の花びらが舞っていた。
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