□白いキセキ
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「 名無しさん、  名無しさん ?」


「 あれ、」
「 夢みてたの?     」


そういってジニョンが私の頬を拭う
少し動悸がしてた

ひどく悲しい夢を見た気がする


あなたが どこかへ行くような   消えてしまうような   なんだか


「   名無しさん   晴れたよ」
「       ほんとだ」

楽しみにしていた旅先で 雪が強くてコテージで休んでた
少しさみしく思いながら 今日は遊べないかもね  、なんて拗ねて
あなたのそばで眠ってた


「 少ししたら、 行こうか」
「うん!」

落ち着いて  さっき見た夢のことを考える
ぼんやりと ズキズキした胸の感覚を頼りに


「   名無しさん、外はぜっっったい寒いから  」

あなたを失ったら


「  ちゃんと着込んで、   これ巻いて 」


さみしいな



「ジニョン 」
「うん?」
「もう外行かない・・」

そういってあなたの胸に甘えると
笑って 何言ってるのと諭した

「名無しさん、 行こう   ね。   うん?    」見上げた先のたしかなあなたの存在に 胸が満たされる


頷くと   よし  と声をあげて   帽子をかぶせてくれた



ジニョンが玄関に歩いていって   わたしは一度だけ鏡で身なりを整える


「  うわぉぁ!   」

「なに?                              うわぁ!」


真っ白な雪に    染まってた



「  すごい!夕べはほんの ちょこっとだけだったのに!」
「 ・・ うわぉぁ 。。 」
「すごいすごい!」

あなたと雪     うれしくて走り出すと   あ! とわたしを見て  ガチャガチャガチャと急いで鍵を閉めて
柄にもなく走って追いかけてくれた


雪にもたつく彼に   笑いが止まらなくて  幸せで

自分から抱きつかれにいく


ずっとずっと笑って  次の一歩がおしいくらい今 広がる景色に感動してた

「   僕たちが最初だね  」そう言われて振り返ると 二人の足跡が見えた



みるとなんだかおもいが溢れて 目の奥がつんと痛んだ



ふ、 と 我にかえると 私を見るあなたと目が合う



ずっと 消えていかないか 不安



もう少しで 重い声を出そうとしてた
強く握られる手に   私はまた少し力を込める



「   ずっと  、    同じ夢をみてたい、 」



もう一度笑うと   頷いてあたまを撫でてくれる



なにがあっても乗り越えていける
強い二人になりたいな

この時間も  この気持ちも 嘘じゃない



あなたも、  そう思って 隣の彼を見ると
きらきら 綺麗な横顔が    そっと景色を見つめてた




「名無しさん、  歌ができそうだよ」
















end



白いキセキ発売おめでとうございます!
サイン会とか色々あってみなさんお疲れかと思いますが
好きって気持ちってほんとに素敵ですよね。
白いキセキ多幸感あふれてて大好きです!









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