singer

□永遠の愛を誓おうか
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今日は12月24日。恋人達にとって聖なる夜。かくゆう自分も恋人がいる…筈なのだが
「はぁ…歌詞太郎さん、遅いよ」
俺は歌詞太郎さんとあるレストランの予約を取っていた。しかし肝心の歌詞太郎さんがなかなか来ない
(おかしい。だって歌詞太郎さんは約束破らないし…もしかして事故とか、それとも…振られ)
周りの恋人達がこの聖なる夜を楽しんでいるというのに、自分は一人で、思考もどんどんネガティブになってしまう
じわり
(あれ…おかしいな、前が滲んで見えない)そんな時だった
カランカラン
店のドアの開く音がした
ふとそちらを見やると、そこには走ってきたのか若干息切れをした愛しい恋人が立っていた
彼はきょろきょろと辺りを探している。そして此方を見て嬉しそうな顔で近付いてきた
「ゴメンね、天月くん。遅れちゃって」
俺はふるふると首を横に振る。それにしても今日はえらくお洒落な歌詞太郎さん。クリスマスだからかな?
「ねぇ、天月くん、大事な話があるんだ」
急に改まった声で呼ばれる
「は、はい。何ですか?」
彼の、歌詞太郎さんの真剣な表情にドキドキする。何だろう大事な話って、やっぱりフラれるのかな、さっきまで引っ込んでいた筈の涙がまたジワリと滲む。そんな自分の様子に驚いたのか、慌て出す歌詞太郎さん。
「あ、天月くん?!どうしたの?」
「…歌詞太郎さん、話って?」
「あ、ああ うん、あのねこれ」
すっと前に出される小ぶりな箱。
「歌詞太郎さん…これって」
「うん、あのね天月くん。僕は君とこれからもずっと一緒に居たい、だからね誓うよ。きみを一生愛するって」
あぁもう、馬鹿。もう涙腺崩壊。ポロポロと涙が止まらない、好きだ。歌詞太郎さんが好きだ。
「歌詞太郎さん、すき。俺もずっと一緒に居たい」
そう言うと、ふわりと綺麗に微笑む歌詞太郎さん。
「ねぇ、嵌めて良い?」
そう言って箱を開けると、中にあったのは細目のシンプルなシルバーリング。
「これを買ってたら遅れちゃって、ゴメンね?」
なんだ。心配してしまった自分が恥ずかしい。
「天月くん、これからもずっと愛し続けるよ。」
そう言って俺の左手の薬指に指輪が嵌められる。
ここは幸い個室だから、今日だけと、
少し立ち上がり歌詞太郎さんに近づく。「俺も、好きだよ」チュッ
リップ音を立てて唇と唇の距離が0になる。
顔を離すとソコには真っ赤な顔の歌詞太郎さん。
こんな顔が見れるのはこれから先自分だけで良い。
「歌詞太郎さん。MerryX'mas。これからもずっと大好きです!」
「…あぁホントに敵わないなぁ」

貴方が居るだけで俺はこんなに幸せなんだ。


ちょっと中途半端。クリスマスシリーズ、

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